Z1000MK2 ヘッドOH

先週からドカドカとヘッド修理が入り、只今7機程加工待ちです。
その他、エキマニ加工、クランク等ありますが、納期がカツカツのZ1000MK2優先で加工させて頂きます。修理依頼されているお客様、できるだけ首を長くしてお待ち下さい。焦ってもいい加工できませんしね。自分が納得いくまで納品しません(笑)

では、いってみますか。z1000MK2の燃焼室です。だいぶオイル下がってきています。
ガイド入れ替えの前に、徹底洗浄、バルブの選定していきます。

20131029-214627.jpg

バルブのステム径の減りや、曲がり点検し、使用可能か計測します。
今回は、状態も悪くないためフェース研磨で再使用します。

20131029-214638.jpg

二時間かかってヘッド洗浄完了後、カムホルダーと、プラグ穴の修理です。
Zによく多いメニューです。赤丸の部分プラス二箇所ヘリサート入れて修理しておきます。
当社では、必ず、フライスかボール盤で垂直で入れ込みますので、タップも倒れません。

20131029-214710.jpg

ガバガバのネジ山もしっくりくるようになりました。

20131029-214718.jpg

続いてプラグ穴です。こちらもガバガバ状態で、完全にネジ山が立っていません。

20131029-214731.jpg

はい。完成。キッチリとトルクがかかるようになりました。
バルブガイド入れ替え時一緒にレッドチェックしていきます。

今日は、ここまで。

20131029-214740.jpg

HD ショベル シリンダー下面研磨

ハーレーショップRevolvercycleshop様からの依頼です。
シリンダーとケース合わせ面からオイル漏れとのことでシリンダーを預かってきました。
ハーレーのシリンダーは下面が歪んでいるものが多く、歪んだままボーリングされているケースがほとんどです。
旋盤でシリンダー内径の芯を出します。

DSC00676

芯だし後、下面の歪みを計測します。
0.25mm歪んでいます。0.1mm程度はザラにありますが、これは、かなり歪んでいます。
面もキズだらけなので面研確定です。
シリンダー内径に対し、垂直な面になりますので、エンジンを組んだとき、クランクに対しボアが垂直になります。
ここの研磨なしに、ボーリングはNGです。

DSC00679

こんな感じで、クルクルと歪みチェックしていきます。

DSC00681

0.1mm削った所です。削れているところとそうでない所がはっきりとわかります。

DSC00683

なるべく最小で削りました。
切削量0.25mm。

DSC00686

これなら漏れる心配はないと思います。
ありがとうございました。

DSC00687

で、納品行くついでに、お問い合わせ頂いたヘッドを引き取りに伺いました。
Z1000MK2です。こちらもカッチリ仕上げていきたいと思います。

DSC00689

HD ショベル ピニオンギヤブッシュ入れ替え

珍しく朝一からブログを書いています。
いやー寒い。工場で暖気してから作業に入りたいと思います。

業者様から出戻り?で帰ってきたショベルのカムカバー。前回の加工がダメだったのではなく、ピニオンギヤシャフトのブッシュも見てもらいたいとのことだったので、マイクロ片手にシャフト径を測らせてもらい工場で、ブッシュ内径を計測。
シャフト外径14.26mmに対し、ブッシュ内径14.36mmと規定クリアランスオーバー。 ちなみに規定クリアランスは、0.02mm~0.04mm。

DSC00544

ものすごく抜くのに苦労しました。締め代付け過ぎです。
で、なんかいやな予感がすると思ったら案の定、アルミをかじっていてグサグサ状態。
このままでは、ブッシュを入れられないのでボーリング加工し、芯円にしていきます。

DSC00622

ボーリングしました。元々の内径が25.44mm。
ボーリング後、25.73mm。最小で取り切りたかったため時間は、かかりましたが、キレイな芯円にもどりました。
この内径に合わせてブッシュを製作していきます。

DSC00664

今まで使っていたリン青銅ではなく、あらたに、耐摩耗性のあるリン青銅で製作していきます。

DSC00665

右が今まで入っていたブッシュで、左が今回製作したモノです。
この形状でオイルちゃんとまわるんかい!と思ったので、サービスマニュアルでオイルラインを確認したり、形状変えてみたり試行錯誤してみましたが、憶測だけでいくのは怖いので純正の形状で落ち着きました。
もっと勉強するべきですね。ハーレーは奥が深いです。

DSC00667

ブッシュの色が、少し赤みかかっています。
なんかいかにもよさげな感じします。
このあと、垂直ジグにて、圧入→ボーリング→ホーニングの流れで一気にいきます。

DSC00668

無事完成です。シャフトと、ブッシュのクリアランスを0.03mmに仕上げました。
ダミーで製作したシャフトと同じ外径の丸棒で嵌め合いの確認後、ショップ様に行き実際に取り付けて確認し、納品です。
位置決めピン、ギヤシャフトの芯、等で、若干シブい感じはありましたが。っといっても、クリアランス0.03mmだし。
きっちり正確にやるには、ケースごと預かって、芯だしボーリングが一番ですね。まあ、お客さんによって予算等の都合もあるので、何をどのくらいやるかは変わってきますね。

DSC00669

ブッシュ内径もホーニングしてあります。元々、見えない作業が多いエンジン修理ですが、ブログに載せる事によりちゃんとやってあるのか確認ができますね。このような作業は、なるべく細かくアップしてどうやって修理、加工されているか、お客様に伝わればと思っています。

DSC00670

F6a ヘッドOH 

前回の続きです。シートカット、擦り合わせが終わったので、最後に、ヘッド面研です。
下の画像で白く濁っている箇所はキズが深く入っていたためアルゴンで埋めて、溶接で歪んだ分研磨した後です。
最小で0.03mmで取りきれました。

DSC00646

こちらも最小面研です。シムを入れてレベル出し。そしてダイヤルで確認。
面研はこれが仕事みたいなものです。

DSC00650

前回のイタズラバルブシートカットの紹介。
下の画像はノーマルの状態。

DSC00653

こちらがイタズラして内径拡大したシートカット。
45度面の当たり幅を細めに、バルブシート当たり位置を外当たりに変更してみました。
面ではなく、点で当たることにより密閉度がまし、圧縮圧力の漏れを防ぐ効果があります。

DSC00652

ガイド入れ替え、ガイド加工、バルブフェース研磨、バルブシートカット、バルブ擦り合わせ、ヘッド最小面研の加工が終わりました。
これでまた、調子のよいエンジンに生まれ変わりました。ポート研磨、バルブシートカット内径拡大分、新車時のエンジンよりフィーリングは、変わりますね。

DSC00651

で、今週は、ヘッド三機と、こんなん加工していました。
大人の事情で詳しくは書けませんが。アップできる体制になったらまた紹介していきます。

DSC00654

F6A バルブシートカット

昨日は、台風で一日雨だったため工場でせこせこF6のヘッド加工をしていました。
バルブガイドは加工してあったので焼き嵌めで入れていきます。
入れ終わったら、浸透液にて漏れチェックのため半日寝かしておきます。
この後、現象材で漏れを確認してからシートカットの加工になります。

DSC00619

バルブフェースもキレイに研磨しておきます。
研磨機でキレイな45度面がでると気持ちいいです。

DSC00635

んで、シートカット。
三面一体のバイトで最小カットしていきます。

DSC00627

インテーク側は、チョットいたずらして、シート内径をテーパー加工しました。
3番角を変えることによりバルブの当たり面が外よりになりプチビックバルブ効果を狙いました。

DSC00629

オイタしたのが悪かったのか、肝心の45度カッターが燃焼室に当たってしまうことにきずき、カッターを加工してます。
やらなきゃよかったと思いながらも、テーパー加工にニタニタしておりました。

DSC00630
DSC00638

ショベル ヘッドOH

前回がハーレーネタでしたが、今回もハーレーです。
藤枝のRevolvercycleshop様から、ショベルの、シリンダーボーリング加工を頂きました。
画像は、加工後です。当社オリジナルのダミーヘッド(ハーレー界ではトルクプレートと呼ぶ)装着後、下面からボーリング致しました。

DSC00549

当社では、ボーリング加工する前に、シリンダーの上面、下面の平行をダイヤルゲージで測定し、歪みチェックをしてから加工しています。シリンダー上面、下面に歪みがある場合は、ボーリングする前に、旋盤にて面研し、シリンダー穴に対して垂直な面を出しますので
ボーリングの取り代を最小限に抑え、クランクに対し、垂直に仕上げます。
今回は、歪みが幾度もなかったため研磨なしでボーリングです。

DSC00553

そして、納品時に頂きました、ショベルのヘッドOH依頼です。
好きにしていいよ。との事でしたので、今まで何十機とやってきたショベルのヘッドワークの中で、私なりに考えた加工でいきたいと思います。
DSC00608

で、その前に、ショベルの泣き所であるバルブガイド回りのクラックの修理です。
画像ではわかりずらいかも?ガイドを時計8時の所にあります。

DSC00611

そして、ヘッド面にもキズが確認できます。
こちらをまず、アルゴンで埋めてからですね。

DSC00615

DSC00617

現状、加工待ちのヘッドや、その他試作品なんかもあるのでお時間はかかりますが、調子のよいエンジンに仕上げていきたいと思います。

DSC00616

HD ショベル カムギアブッシュ 製作

市内のハーレーショップ様からの依頼です。
腰下カム回りからの異音がするとのことでしたので、早速、カムシャフトの寸法とブッシュ内径を計測。
クリアランスは、0.05mmとマニュアルの規定値から外れていましたので、ブッシュ入れ替え、製作に入ります。

DSC00532

画像左側がカムギアブッシュになります。

DSC00534

プレスにてブッシュを抜きとり、仕上げのボーリング、ホーニングが絡むためオイルシールも抜きとります。

DSC00537

カムギアの元穴の内径+圧入代で、ブッシュ外径の寸法をだし、内径をカムシャフト+ボーリング取り代で仕上げていきます。
朝一の旋盤はこのように光が邪魔して非常にやりずらいです。機械搬入時にここまで計算できませんでした。

DSC00539
左が今回製作したモノ。右が以前入っていたブッシュです。オイル穴の位置決めピンがありますね。
もともと入っていたものは、圧入代がほとんどありませんでした。製作した方は、しっかりと圧入代をとってあるので、ブッシュがクルクル回ったり、ガタついたり等のトラブルはなくなりますね。

DSC00540

材質はリン青銅で製作しました。面圧を高めるために、ブッシュのツバの部分を純正より若干大きめにつくってあります。

DSC00543

カムカバーの面を基準に簡易ジグにて、垂直に圧入しました。

DSC00544

ボーリングの前に、オイル穴をあけます。
イケールを角度ジグにのせ、イケールにカムカバーをセットし、オイル穴に対し垂直に穴をあけていきます。

DSC00546

オイル穴をあけたら、ブッシュ内径をボーリングで芯円に仕上げていきます。
圧入したブッシュは、かならず歪むためボーリングで芯円加工は必至です。
その後、ホーニングにて、クリアランス0.02mmで仕上げました。
カムをオイルにつけて差し込むと、ヌルっと、自重で落ちていきます。
この瞬間がたまんないんですよね。カムを差し込んでスコスコではいけません。
ありがとうございました。

DSC00556

oldtimer お台場2

イベントレポの続き。
トヨタスタウト。なにがすごいってシングルピックしかないと思っていたのですが、ダブルピックの4人乗り。
ボディの状態は塩風の影響でしょうか?伊豆ナンバーがついていたので県内の方でしょう。マニアックです。

DSC00589

DSC00590

こちらの車両は…。メーカーすらわかりません。レオと書かれています。
ナンバー付きでしたので自走でしょうか?

DSC00596

ボディをはがしてフロントの構造を見てみたいです。多分、ガーターフォークでしょう。

DSC00597

こちらの原付き。ただの原付きでは御座いません。
オールアルミボディで作られています。マレットハンマー、イングリッシュウィール、シュリンカー等で忠実にオリジナルと同じように叩きだされています。これすごいわ。

DSC00595

DSC00591

DSC00592

DSC00593

DSC00594

そして、この日一番のお気に入り。
石油発動機。
このエンジン音に完全にイってしまいました。
かっこよすぎでしょ?
欲しいです。いじりたいです。だれか譲ってくれないかな。

DSC00570

完全に私の趣味目線になってしまいましたが、貴重な体験ができましたのでとてもリフレッシュになりました。
仕事のほうもがんばっていきたいと思います。

DSC00571

イベントでの戦利品。
アメリカの戦前、スミスブラザース製のオイル挿しで御座います。

DSC00606

DSC00604

店主が、いい雰囲気でしょ?と私に言ってくるまえに、即買いしました。
観賞用として大事にしようさせて頂きます。
焼酎三杯はいけるでしょ。

DSC00605

oldtimer お台場

先週の日曜日は久々の休みを頂き、楽しみにしていたoldtimerのイベントに行ってきました。
oldtimerといえばマニアック。博物館クラスの車両がズラリと並びテンションがMAX状態。

鉢巻きグロリアバン。セダンも希少ですが、バンはさらに希少ですね。ムチャクチャキレイでした。

DSC00573

こちらは車種が特定できませんでしたが、トラック好きの私にドはまり。
かっこよかったです。

DSC00574

ここからは、完全私目線で紹介していきます。
ダッヂバン。ヤレタ感じがたまりません。

DSC00572

スワップミートのブースにて。
安くしますよ。の声に本気で購入を考えましたが、これを持ちながら会場をうろつくのが恥ずかしいため断念。ちなみに2000円。

DSC00577

ヤマハの赤トンボでしょうか?間違っていたらすみません。オーナー様がエンジンをかけていて、その排気音に惹かれてパシャリ。

DSC00578

エンジンもかっこいいです。2ストの音はやっぱいいですね。また乗りたくなってしまいます。

DSC00580

ハーレーでは御座いません。そう陸王です。こちらも自走でしょうか?

DSC00581

オイル吹きまくりです。これで走れるのだからエンジンは不思議です。

DSC00583

DSC00582

続いてメグロ。戦前の初期モデルと書かれていました。
テンションはすでにレッドゾーンで御座います。

DSC00585

DSC00586

機能美というやつでしょうか?
何時間でも見ていられます。

DSC00587

DSC00588

続きます。