GS400 ヘッドOH

GS400のリフレッシュ。調子が悪くて入ってきたのではなく、長く乗り続けるためのOHです。
オーナーは業者様ご自身の愛車で10代から乗り続けているようです。いやーすごいですね。私なんか、飽きては売り、ポンコツ買ってきては、ちょこちょこイジって遊ぶタイプなんで、浮気しまくりですよ。
今回は、これからも調子よく乗って頂くようにパリッと仕上げていきます。

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まずは、マフラーの取り付けボルト穴の修理から。
三か所ガバガバのボルト穴をリコイルするため加工の準備です。

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ボルト穴に対しちゃんと垂直になるようセットします。
電動ドリルで狙いを定めて。なんて事は、あとあとめんどくさい事になるので、手間ですが、きっちりと角度をだして加工していきます。

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キリとボルトが平行になっているでしょ?
あとは、ボルト穴の芯を拾ってセット完了です。
簡単に書いていますが、この角度やら芯を拾うのって結構時間かかります。

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下穴をあけてヘリサート用のタップをきります。
穴の芯がでているので、タップをきったときにネジ山がかたよってしまう事がありません。
かたよったネジ山にヘリサートをいれると、ヘリサートの山とびや、簡単に抜けてくるようになってしまいます。

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いいんじゃないでしょうか。
もう二ヶ所もきっちりやっておきます。

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HD用パイロット製作

ショベルなんかだと、バルブのステム径がIN、EX、で0.01mm違うモノがあるため、シートカットのパイロットもそれに対応するモノが必要になってくる。

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買えば一本ウン万円で、色々なエンジンがくるたびに購入していたら完全に赤字。
しかも、私が使用しているシートカッターのパイロットは生産中止。
なので、自作するしかないのである。

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マジックと同じくらい長さがあるが、このくらいの長モノだと旋盤で削り出すのは容易ではない。
公差は+-0。上から下まで同寸とかなり難易度は高い。

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いいんじゃない?
もう一工程で完成。

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ネジ折れ除去

今週はHDのヘッドやらシリンダーのボーリングで手いっぱいの予感です。
お待たせしている個人のお客様、業者様、もうしばらくお待ちください。

ブログも過去ネタになります。折れたボルトの除去作業。
バイクのサイドカバーですが、機械にセットしずらい形状なので、やむなく手作業。

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はまりそうだなぁ。と思いましたが、案外すんなりいきました。

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折れたらイジらずに持ってきて頂ければ、生還率も高くなりますし、費用も安く上がります。
ねばって、ねばって、穴をグズグズの状態になってからだと、エライ事になります。

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EVO トルクプレート

ここ2、3日どっぷりとはまっていました。
ショベル用のトルクプレートをEVO兼用に穴をあけるという加工です。
私の中では、EVOのシリンダーの芯から各ボルトの穴芯の座標をおえば楽勝でしょ。と、考えていましたが、いざ向き合ってみると
そう簡単にはいかないことがわかり、すでに加工されたショベル用の穴二か所とシリンダーの穴芯の三か所を基準にしないとうまくいい位置に穴を持ってくる事ができず、何度もダイヤルを穴に当てて座標を拾う始末。

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結局、すでに加工されているショベル用の穴を利用し、EVOの穴位置をショベルに合うよう座標をオフセットさせつじつまを合わせる大技に!

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はまりに、はまりましたが、いいできです。

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半分やけになって意地でも座標追っかけて加工してやる!ってのが自分の性格みたいです。

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おかげで納得いく配列美。
わかるかな~。
わかんないよな(笑)
今回のこだわりポイントなんだけど。

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EVO 

最近では、週末になると他県の業者様からの依頼品が届く事が多くなりました。
中でもやはりハーレーがダントツに多いです。
加工待ちの棚を下から二段占領しております。

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ショベルにPAN、EVOと年式もさまざまあります。
こんなこと書くと、やっぱバイク屋じゃんとか言われる事が多々あるのですが、加工待ちが詰まっていてまだ手をつけてませんよ。
というアピールです。

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そして本日は、昨日から6時間かけてまだこの状態のEVOシリンダーの続きです。

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色々加工する前に各寸法をチェックし、あーだの、こーだの、と言いながら悶々としております。

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遊んでいるような画像ですが、私は真剣ソノモノです。

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CBX400F シリンダーボーリング

以前ヘッドの修理をさせて頂いたTDM900のオーナー様から無事にエンジンに火が入ったとのご連絡がありました。
なめらかに回り、フィーリングも以前よりいいと、お礼の言葉も頂き一安心しました。
うん。よかったです。馴らしもそうですが、これからも大切に乗って頂ければと思います。

本日は、CBX400Fのボーリングです。去年の年末にどかどかと入ってきたCBX.
今当社にあるのはこれで最後になります。

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シリンダーを覗いてみると、長期不動のあかし、リング跡がくっきりと残っています。
ここが段付きになっているとオイル溜りになり、シリンダー壁にまんべんなくオイルが潤滑できなくなりますので、やはりボーリングでシリンダーを滑らかに仕上げてあげる必要があります。

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画像はボーリング後、仕上げのホーニングの作業です。
シリンダー下面を基準にボーリング、ホーニングと、下面からの作業は非常に手間ではありますが、クランクとの垂直が必要な所ですのでここで手を抜くことはできません。そんなのどこもやってるだろ?と聞こえてきそうですが、加工屋さんや、ショップさんの中には、上面からボーリングをしている所もあります。使用している機械が、上面からではないと加工できないような造りもあるためだと思いますが、基準はクランクなので、上面からではクランクに対し垂直がでないというのが私の考え方。

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ナイスハッチです。クリアランスは、0.03mm~0.05mmとなっていましたので、リングの合口なんかみながら0.04mmで仕上げてあります。

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そして気になって仕方がなかったシリンダー上面をさらりと最小面研し、完成です。

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いい感じ。面の垂れなんかも修正されるので、オイルが滲むなんてのも改善されます。
これでCBXが最後となると、少し寂しい感じです。加工修理依頼お待ちしております。ありがとうございました。

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ヘッド面研

軽自動車の歪んだヘッド面を修正中。
二番の燃焼室付近に歪みが出ている事が多いヘッドです。
刃物が当っている所と当っていない所がはっきりとわかります。

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最小減で面を修正。
切削量は0.13mmで歪みのない平面に仕上がりました。
軽自動車でベタ踏みってのは、やはりエンジンにはよくないですね。
特に最近の軽はターボやらなんやらでヘッドに負荷がかかるのが多いですし。

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0.13mmの切削で済んでいますので圧縮も気になるほどではないです。

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2tトラック

当社には珍しくトラックの修理依頼です。
2t車のフライホイール。面が荒れているというよりは、2mm以上の溝が二本ぐるりと入っていました。(汗)
クラッチがすべるというレベルではない状態ですね。
うちには天井クレーンがないため、人力で旋盤にセットし、粗削り後、外注にて研磨仕上げしてもらいました。
キレイですね。

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これなら問題ないでしょ。
しかしね、むちゃくちゃ重くてデカイです。うちの旋盤ではこのサイズが限界です。
どんだけデカイか比べてみると。

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15インチのホイールとほぼ同じ大きさ。
重さは30キロくらいかな?もっと?
うーん。とにかく重かったです。ありがとうございました。

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Z1000MKⅡ ライナー入れ替え 4

今日は、朝からROBSONさんへボーリング依頼の引取りに。
そのあとREVOLVERさんへ行き、PANヘッドのステムシールは、あーだ、こーだと朝から内燃した後、ちょっと付き合ってと言われたのでヒョコヒョコとついていくと、ショベルの引取りを手伝う事に。
お店に帰ってきて早速エンジンに火を入れ、調子いいじゃん!っと二人でニヤニヤ!
元々ディーラー車両らしく、オリジナル度が非常に高く、かつ、適度なヤレ具合がカッコいいです。三拍子ってヤツも奏でてましたよ。この車両のオーナーを只今募集中との事でしたので、程度のいいローライダーをお探しの方は、問い合わせしてみては。

では、作業報告。Z1000MK2ですが、待ちに待ったピストンがきましたので、ボーリング加工に入ります。ピストンは、ワイセコの72πを使用。2番のみ新品で、他は、中古ピストンを使用します。
中古ピストンに個体差があるため、各ピストンに合わせて慎重にボーリング。

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画像がこの一枚しか見当たりませんでした。
ライナー入れ替えは、結構手間がかかりますが、Z系のエンジンは、ライナーの締め代がないためしっかりと作り込むには、必至ですね。
撮ったらアップするよう心がけます。ありがとうございました。

また、フレンズの伴野社長。忙しい中プレス機を運んで頂きありがとうございました。
今日、積んでいたGS400も近々じっくりと拝見しに伺います(笑)
うちでしっかりと手を入れたCBXはここで販売されていますので、車両のお問い合わせは、当社ではなく、オートワークスフレンズで。っと業者様の宣伝でブログをごまかしてみます。

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CBX400F バルブシートカット&ネジ山修理

日曜日もやっている内燃機屋ってなかなかないですよね。そろそろ定休日を設けようか考え中です。
個人のお客様にうまく利用してもらえるように平日休みのほうがいいかな?

だいぶ画像のほうが溜っているので、なるべくブログアップをさぼらずやっていきます。
業者様から頂きました、CBX400Fヘッドのリフレッシュ依頼です。
バルブガイドのガタはなく良好なため、バルブシートのみ修正です。HONDAのエンジンは燃焼室の形状の関係で加工しずらいですが、
CBX用にシートカッターのパイロットやら刃物なんかを加工して作業しています。

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そして、加工の順番と画像のアップの順番が逆になってしまいましたが、カムキャップホルダーのネジ穴を修正していきます。
マジックで赤い印がついている二か所がばか穴になっています。これをヘリサートで修理していくのですが。

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深穴のため通常のヘリサートタップでは、加工できません。
こんな特殊なロングタップを使用していきます。
うーん。年に何回活躍するのかな?ってくらい使用頻度は少ないです。

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そして無事完成。
深穴のためヘリサートが見えませんが、2Dのヘリサートを入れておきました。通常は1.5Dですが、ボルトのネジの長さから1.5Dでは、ちと、頼りないですよね。非常に神経質な部分でもあるのでしっかりと修理しないとトラブってからでは遅いです。

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ヘッド面も今回はノータッチです。
生産時の加工目が残っています。一度も面研されていない証拠ですね。
引き目が粗いのは、面粗度より生産効率を上げるためかな、なんて考えて納品です。
ありがとうございました。

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