SUBARU360 東京

11月も終わりですね、今年もあと一ヶ月ですよ!早いなぁ。自分の車のエンジンも1度開けなきゃいけないのですが正月休みまで触れそうにないです。(汗)

作業のほうは前回の続きでSUBARU360のエンジン。
作業内容はシリンダーボーリングと上面修正面研です。
加工前のシリンダー内はこんな感じです。

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支給されたWISEKO製ピストンに合わせてボーリングしていきます。
左右でピストンクリアランスが違う。と言われていましたが?
確かに箱に明記してあるクリアランスは違いますが、ピストン外径の寸法が左右で0.01mm違うため、正確にはピストン外径寸法が左右で違うが正解のようです。

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ホーニング後。
2サイクルのシリンダーは何も指示がない場合(おまかせ)はこんな感じで粗目で仕上げます。クロスハッチ角もオイル保持しやすい角度に仕上げたりと色々と自分なりに試行錯誤しています。

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こんな感じで画像もGOODです!
逆に4サイクルは細目に仕上げているため画像だとイマイチなんだよなぁ(汗)

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シリンダー上面研磨中。

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サンドブラストを当てた跡のような細かい打痕が残っています。
合わせ面にブラストを当てるのは絶対にダメです、こんなふうに面が荒れてしまいますからね。

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完成!
左右のシリンダー長も合わせて面研しています。
ただ面が出ていればいいってもんじゃないんですよ。

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オーナー様の元に発送済みです。
ありがとうございました。

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SUBARU360 東京

たまたま関東方面からの依頼が重なったため続けてアップしておきます。

以前加工依頼を頂いたお客様から新たに加工依頼を頂きました。
遠方からリピートで頂けるお仕事は嬉しいです。
前回同様スバル360のエンジンですがバイクのエンジンと間違えそうですね。

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まずはシリンダーヘッドの加工から。
今回は圧縮を上げるための面研ですが2サイクルのヘッドは機械に固定するのに結構悩みます。形状がフィンだらけでヘッド下面と平行な面がありませんからね。
ジグろうかと色々測定してみましたが、肝心のヘッドボルト座面の高さがバラついていたので基準が定まらないため却下。

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結局プラグ穴の座面を基準にして旋盤で指定量3.0mm削っていく事にしました。
と簡単に書いていますが、固定方法に頭を使ったり削り代が多いとビるのでチマチマと削らんとうまくいかなかったりと工夫が必要です。

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左が未加工で右が加工済みのヘッドです。
燃焼室の容積が随分と変わりますね。

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もう片バンクも加工して完成。
ぱっと見はそこまで容積のバラつきも無さそうです。ぱっと見はですからね。
ちゃんと容積を測って左右の誤差を少なくしてあげるのがいいんですけどね。
ヘッドの加工はこれで終わりですが、このままポン付けするとピストンとゴッツンするのであとの作業はオーナーにお任せします。

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加工しづらいヘッドも数やれば慣れてくるもんですね(笑)

次回はシリンダーの作業です。

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プラグ穴修理 東京

個人のお客様からプラグ穴の修理依頼を頂きました。
プラグ穴の修理はかなり久しぶりですが、毎月何かしらボルト穴の修理していますので普段通りに作業を進めていきます。

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加工前はこんな感じ。
オーナーにヘッドと一緒に送ってもらったプラグを差し込んで確認。
ガタガタですがヘリサートで十分修理可能なレベルです。

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ヘリサートの下穴加工後。
垂直はもちろんですが、下穴の径が緩すぎてもダメだしきつ過ぎてもダメ。

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山飛びしないように慎重に挿入して完成。
プラグ座面より少し下がった位置がベストです。

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本日発送です。
ありがとうございました。

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Z400GP スリーブ入れ替え 2

こんばんは。今日も切りのいいところまでやっていたら結構いい時間になってしまいました。もうこの時期はストーブが欠かせません。

ブログは前回の続きです。
シリンダーバレルの拡大が済んだらスリーブを入れる前にシリンダーの下面を最小研磨しておきます。

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スリーブを入れてしまうと研磨できなくなりますからスリーブ入れ替え時にやっておきたい加工ですね。上下面の平行も出ますのでこの後のボーリングで下穴が傾く事もありません。

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これからシリンダーを温めてスリーブを入れていきます。
もともとシリンダースカート部にはオイルが侵入するのを防ぐためOリングが付くようになっていますが今回はOリング溝もそっくり削りとってしまっているため適正な締め代が付くようにしっかりと寸法管理してあります。

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シリンダーを充分温めてからプレスで圧入していきます。
緩すぎず、きつ過ぎず、と言った感じです。

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圧入後。
ん〜イイねぇ、新品スリーブ!カッコイイ!
カッコイイ?変?

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スリーブを入れ替えるとこんな感じでツバの部分がちょこっと出る様になっていますのでヘッド面研が必要になってきます。
とりあえず常温でシリンダーを冷やして1日放置してからボーリング作業に移ります。

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Z400GP スリーブ入れ替え

ハーレーばかりかと思いきや、国産エンジンも続く時は続きます。
業者様からシリンダーのスリーブ入れ替えの作業依頼です。

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シリンダーを温めてスリーブを抜いたところです。
熱膨張を利用して抜くのですがKAWASAKIはプレス要らずですね。

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シリンダーが冷えたらバレルをボーリングしていきます。

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バレル内径を61.0mmから65.5mmに拡大。
4.5mmも拡大するのはけっこうエラい(大変)ですよ。

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ほぼ1日機械に張り付いて完成。
新たに入れるスリーブと締め代がつくように内径を仕上げるのも大事ですが、バレル内面の面粗を上げてスリーブの熱をシリンダーに逃げやすくしたりと色々考えて作業しています。

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4発もボーリングすれば機械はキリコまみれですので掃除も大変ですね。

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お知らせ

前回のブログでも書かせて頂きましたがメールにてお問い合わせのお客様にお願いです。
携帯メールにてお問い合わせの場合設定の関係で返信できない事があります。数日たっても当社から返信がない場合は一度お電話で直接連絡して頂くようお願い致します。
またエンジン1基オーバーホールするのに幾ら?というお問い合わせですが、中身を見ていない状態での見積りは大よそこの位というざっくりとした回答になります。実際に開けてみてから再度見積もりという形になってきますのでご理解のほうよろしくお願いします。実際作業に入る前に交換部品、加工賃を含んだ見積もり書を作成しますので出来上がったら金額が違うといったトラブルもないです。
最後に現在工場内は大変混み合っていますがエンジン修理加工依頼は随時受け付けています。
年内に加工を済ませたいというお客様は早めに対応して頂くようお願い致します。

GS400 オーバーホール

作業報告の前にお知らせです。
加工依頼のお問い合わせはメールもしくは直接電話で対応していますが、非通知で電話されると繋がらないように設定していますのでお問い合わせの時は今一度確認してからご連絡お願い致します。また、日中は作業中のためなるべく長くコールして頂くか、マメに電話して頂けると助かります。

作業のほうは前回に続きGS400です。
バルブのシートカット、擦り合わせ、ヘッド最小面研まで済んだヘッドです。

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シートカット擦り合わせはこんな感じ。

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バルブは再利用するためフェース面とステムエンドを研磨。
当たり位置は要望通り外当たりにしています。

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本来ならこれで終わりでしたが、イヤなモノ見ちゃったんですよ。(汗)
そう、バルブリフターです。

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拡大するとこんな感じ。
バルブリフターはリフターホールの中で摺動していますが、オイル管理が悪かったりするとこうなっちゃうんですよ。
異物なんか噛み込んだ日にはもう最悪ヘッドが使えないなんてことになります。で、縦キズが入っているとオイル保持しずらくリフターホールを傷つけたり、最悪焼きついたりとトラブルがあるためここはきっちり修正しておきます。

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グラインダーで磨いてもよかったのですが、加工屋の拘りがあるため?
旋盤にジグをセットし、ラッピングテープですりすり。バルブリフターの外径の寸法が変わらないように研磨していきます。

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完成。
完全には縦キズは消えませんが寸法が変わるとまた別の問題がでてきてしまいますのでやりすぎに注意です。
縦傷を横の研磨傷に変えてあげることでオイル保持しやすく抵抗もなくなります。

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これならいいでしょ!
いつも使ってくれる業者様だから今回はサービスです!
今回は!ですからね。(笑)

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このエンジンも組み上がりが楽しみです。
ありがとうございました。

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GS400 オーバーホール

こんばんわ。
前回に続いてGS400のシリンダーの作業です。
フィン欠け修理も完了したのでシリンダーのボーリングに移ります。
業者様に支給されたピストンに合わせてボーリング。
社外品の0.5mmオーバーサイズですがピストンリングは信頼のMADE IN JAPAN。

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加工前のシリンダー内。
ホーニング目も薄くだいぶ磨耗しています。
縦キズも入っていることから少なからずオイルは食っていたと思われます。

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加工後。
0.5mmオーバーサイズでボーリングし、ピストンクリアランスをピストンに付属してるマニュアル値になるようホーニングで仕上げます。今回は0.04mmでクリアランスを取っています。

画像がなぁ。イマイチ・・・。
日々精進することにしましょう。

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そしたら上面を最小面研磨して完成。
腐食している部分は全て取りきっていません。以外と深いので。
あくまで面出し重視です。

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砥石で何度も擦って面出しすると逆に面が荒れるためよくありません。
ここはきちっと平行出して機械加工が無難かな?

ボーリングとセットだとお得になるしね。

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GS400 オーバーホール

急に寒くなりましたね。
前回クランクの芯出しを行ったGS400の続きです。

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シリンダーはボーリングと上面研磨のメニューですが、その前にフィン欠けの修理から。

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一番下のフィン欠けをアルゴンで盛り盛りして作っていきます。

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ストーブの上で作業していますけど?

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裏側。

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整形後。

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パッと見は全然わからないでしょ?
フィン欠け修理っていつ終わりなのかわからなくなるため自分は飽きたらヤメにしています。

歪かなと思ってましたが意外と大丈夫なんですね。次回はボーリングです。

CBX400F ヘッド修理 他

さーて今日もCBXいってみましょう。
ネジ穴の修理がすべて終わったのでバルブ周りの作業です。
今回はシートカットなし、バルブフェース研磨と擦り合わせのメニューです。
シートカットなしでバルブの擦り合わせって地味に時間がかかるんですよね。少なからずバルブの当たり面は傷んでいますから。光明丹がぐるっと一周つけばほぼ当たりはでていますが、最終的に自分はバルブを差し込んだ時の音とか手の感覚で判断しています。

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バルブの擦り合わせ後はヘッド下面を最小で面研しフィニッシュです。

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擦り合わせも上出来です。
しつこく擦り合わせをするのは好きではないのでちょっとやってダメそうならシートカットを勧めています。

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続いてアッパー側のクランクケースの修正。
がっつりもげています。が、今月は溶接仕事が多いので結構自信ありです。

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破片を当てがってみました。
カバーのボルト穴があるため、位置決めを実際のカバーをあてがいジグ代わりに使用して仮付けまで行います。

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仮止めして実際にボルトが入るか確認してから本チャン。

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整形して完成。
思っていたより手こずりました。(汗)
一言でいうとカスカスなんですよ。

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これで作業はすべて完了です。
今年はCBXこれで見納めかな?
ありがとうございました。

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