HDショベル 福岡

ショベルのエンジンばかりあつまってきますけど?

 

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排気側のバルブ突き出し量が規定値を越えているためシートリング入れ替えて突き出し量を純正指定値に戻す作業です。

 

 

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シートリングを抜き取り、偏心していた下穴を最小で拡大したところ。
鋳造欠陥発見。ショベルやパンヘッドでは普通です。

 

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ポート研磨されているため面倒ですができるだけ段付きがでないようにシートリングを作ります。

 

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そしたらヘッドを温めて焼き嵌め。

 

 

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突き出し量を1.5インチ(38.1mm)になるようシートカットで追い込みます。
厳密には38.0mmを狙い擦り合わせで0.1mm分取るように考えて作業しています。

 

 

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当然といえばそれまでですがバルブとシートリングの位置関係もイイですね。
気持ちイイくらい同芯です。

 

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作業完了かと思ったら追加作業を頂き吸気側もシートリングを入れ替えます。

 

 

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在庫をきらしていたバルブが届きましたら擦り合わせして発送です。

 

 

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三菱 レグナム

レグナムの各部品洗浄後ヘッドから手をつけました。
バルブ回りはほぼ触らず擦り合わせのみです。

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ヘッド面は修正研磨して加工は終了です。
V型エンジンですから左右の研磨量を合わせています。
部品が届いたら組み付けに入ります。

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HDショベル 愛知

ショベルのオーバーホールもいいところまで進みました。
カムカバーブッシュの入れ替えですが、手持ちのプーラーだと上手いこと引き抜けないのね。
ブッシュにはオイル穴を追加加工してから圧入しますがそのままだと右ケースとのラインがでないため塗装待ちのケースが届くまでお預けです。

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続いてロッカーアームシャフトのブッシュ入れ替え。

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左が元々入っていたブッシュで右が支給された新品ブッシュ。
単純入れ替えですが抜き取るのに少々ややこしいです。特殊工具も売っていますが?加工屋の意地が邪魔したためタップを立ててボルトで押し出しました。手間ですが引っ叩いて抜き取るよりは随分スマートです。

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クランクピンは新品に交換。ベアリングケージもアルミの材質のものに交換。

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クランクピンとニードルベアリングの寸法に合わせクリアランスを取れるようにコンロッドビッグエンドのレース内径を研磨して仕上げていきます。
クランクの組み立てと言ってもこんな感じの作業もあるから結構手間かかります。

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組み付け。
トルクレンチを使用して締め上げたら必ずマーキングしておきます。

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クランクピンをナットで締め付けるためどうしてもクランクウェブのズレが発生します。
ズレを修正しながら徐々にナットを規定トルクまで締め付けていきます。
芯出しも慣れないと苦労する訳だ(汗)

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いいところまで芯出しして完成。

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もう少しでエンジンらしくなります。

三菱レグナム

レグナムのエンジンオーバーホール依頼です。
ちょっと前から預かっていましたがやっとアップできます。
この画像じゃ全然わかりませんね。

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これならいいかな?
うちはフォークリフト、クレーンなんかシャレたものはありませんからトラックから手降ろしです(汗)
130~150キロはあるね。腰逝ったし。

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今回は本組までの作業ではないためバイト君にバラしをまかせます。
最近はエンジン丸々預かる事が多いので非常に助かっています。
整備士資格と経験があるのに何故か本業は板金塗装屋ってのがおもしろいね。

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V6の鉄ブロック。3リッターくらいかな?

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まだ計測はしていませんがシリンダー内は悪くなさそうです。

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ヘッドは軽いので自分でバラします(笑)
しかしオイル管理がちょっと悪いね。

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ピストン、コンロッド、クランク共にこんな感じにオイル焼けしています。

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7万キロ走行でオイルリングがカッチカチです。
ほんとに7万キロかな?やっぱオイル管理って大切です。
リングは新品で交換、できればメタルも交換したいところですね。

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無題

ブッシュ二個入れ替えて仕上げるのにここまで大掛かりになるの?って思われるくらいのジグを1日かけてつくりました。

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この角度から穴位置を見て何のエンジンかわかる人はマニアです。

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別の加工もできるように手間暇かけました。大活躍してくれないと困ります。(汗)

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78 66 IRON HEAD

アイアンショベルのヘッドを2基まとめて作業していました。
78年は排気側のバルブガイドのみ交換し吸気排気共にシートカット。

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ステムシールレスの場合こんな感じでバルブガイドの頭をテーパーにしてあげます。これで余分なオイルを欠き下げる役目をはたします。
画像は排気側。吸気側でしたらもう少しテーパー角を付けて入れ替えます。
うちのやり方ですけどね。

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シートカット擦り合わせ後。
排気側は何度かシートカットされているようでバルブ突き出し量がイマイチでしたのでエンド研磨で合わせて完成。

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66年のヘッドに元々入っていたバルブガイド。ガイドを抜き取り支給されたガイドを入れ替えます。
アイアンはバルブステム径が吸気、排気で違いますのでガイド内径も当然変わってきます。

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ガイド入れ替え後バルブ突き出し量を計測すると38mm?基準値を大幅にオーバーしていたため、シートリングを入れるため座繰り加工します。
アイアンショベルのヘッドは元々シートリングがなくヘッドに直接バルブが座ります。

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好評を頂いていますシートリング材で面倒ですが1個ずつ作っていきます。
この年代のハーレーはポート内寸法がかなりバラ付いているため内径にも気を使いますね。

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熱膨張率はアルミに及びませんが。だからって締め代がしっかりと付いていませんと落ちます。シートリング材、直径、内径、高さ、に合わせた締め代が大事です。

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規定のバルブ突き出し量までシートカットで追い込んでいきます。

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goodです。

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ポート内の段付きも最小です。
バルブは吸排気新品に交換しました。

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発送済みです。ありがとうございました。

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50FL 富山

その後どうなった?と言われそうですが。
まず抜け落ちたリング含めシートリングを一度完全に抜き取り、ドデカリングが入っていたシートリング下穴はこれ以上拡大するとかなり危険な感じでしたのでアルゴン溶接で完全に一度埋め直し。

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溶接前に鋳込みシートリングを削り取る作業ですが鋳込みシートリングはアルミとサンドイッチされた状態になっているため、大きく拡大して削り取るしかありません。直径で70mmくらい深さ15mmでしょうか。この作業、加工している刃物が必ずと言っていいくらい欠けます。(汗)
アルゴン溶接はポート内から盛ってきています。鋳物特有の砂カミなんかもありますので一筋縄ではいきません。
と言いつつ溶接はその道のプロに任せました。

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溶接前の下処理が良かったのか?かなり自信ありとの事。
削ってみてからのお楽しみです。
また作業が進みましたらアップします。

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HDショベル 神奈川

久々のスリーブ打ち替え作業。たまたま神奈川県から重なりました。
打ち替えと言っても元々一体シリンダーですからシリンダースリーブが入るように加工する。が正解ですね。

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ピンが飛び出ると終わりです。

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下穴ボーリング中。
この後1.0mmほど拡大しましたが一本筋で残りました。長さ1センチほど。爪で引っかかる程度でしたのでそのままいきます。

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エンジンが回ってる最中にスリーブが動くとまずいので締め代をキッチリと付けて圧入します。熱膨張率も似たような感じですのでまず動く事は無いかな。

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シリンダーをトルクプレートに引っ掛けて寝かせてる最中にタペットブロックの作業を進めます。
オーバーサイズのタペットのためこのままではもちろん入りません。
1度リーマー通しホーニングで仕上げます。

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油溜まりとなるクロスハッチ仕上げ。

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指定クリアランスちょいプラスぎみでヌルリと入るように。
完成。

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そして1日寝かしておいたシリンダーをボーリング。
持ち込みのSTDピストン、指定クリアランスに仕上げていきます。
で、完全に自己満ですがスリーブの面取りカッコよくないですか?
いっつも気になっていたんですが今回刃物作りました。満足です。(笑)

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ホーニングして完成。

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頼まれてはいませんが。リングギャップの確認をしておきます。

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うーん。いい感じ!
スポンと抜いてポンと入れれば楽ですがそうもいかないのよ。

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今回の作業工賃
スリーブ入れ替えボーリング 片バンク32500円
タペットブロックホーニング 1箇所 4000円

リプロでポン付け出来ればそれでいいですが追加工してやらないとまともに動かないようならスリーブ入れ替えとそんな変わらんのよね。

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HDショベル 神奈川

v-twinの新品シリンダー。ピストンとのセットで届きました。

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取り敢えずボア径とピストンを計測。
結果は0.09mmほどピストンに対してボアが小さいです(汗)
シリンダーとピストンとのセットで売っていると思うのですがこれだとピストンがシリンダーに入りませんね。

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ホーニングでピストンクリアランスまで拡げていきますがその前にトルクプレートを引っ掛けてシリンダーを歪ませておきます。

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何回かに分けてシリンダーを仕上げます。
取り代が多くなると熱を持ちますから面倒ですが冷まして加工計測、そして加工の繰り返しです。

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頼まれていたリングバリ取りとギャップの計測したら発送です。

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トルクプレートホーニング 片バンク5000円プラスTAXで参ります。

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パンヘッド62 千葉

JIMSで売ってれば楽できるのですが、無いモノは作るしかないので地味に製作します。

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アンマッチングケースをマッチングケースにするためラインボーリング済みのクランク軸を基準にしてケース面研磨をしていきます。

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ただ削って平面になればいいと思いがちですが、まず加工基準をどこにもってくるか。コレ大事です。

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シリンダースタッドから芯を拾いましてケースボーリング。

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パン=肉盛り。
溶接修理が絡むのもこのエンジンの特徴です(笑)
おかげで歪んだ部分が延々と削れてくれません。

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2日間掛けてやっと完成。

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マウント部分も研磨しておきます。

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マッチングケース完成。
マウント部分の水平がデタラメだったため加工するのにエライ苦労しました。
振動が加わる部分のためここはキッチリと出して上げないと最悪マウントがもげたりするパターンもあるかな?なんて考えていました。

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そしてクランクに手が入りました。
コンロッドのスラスト量がやたら多かったのですがスラストワッシャーの減りは幾分もありません。単純にスラストワッシャーの選定がイマイチなだけでした。

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