W1ラスト。
ヘッド、シリンダーの加工作業が済んだら最後にステムシールを組んでいきます。
7mmステムのヘッド。
SUZUKI 純正ステムシールを流用。
バルブがリフトした時にシールを傷つけたら元もこうもないのでその辺の位置関係も重要です。
8mmステムのヘッド。
日産車ステムシールを流用。
レトロフィットなオーバーホールで快調なW1になってくれるハズです。
発送済み。ありがとうございました。
以前にもお知らせを致しましたが年内は26日まで通常通り工場作業、翌27日は機械メンテナンス工場清掃作業となります。ありがたい事に来年のお仕事もここ月末にきてバタバタと入ってきましてイイスタートダッシュができそうです。
加工依頼、お問い合わせは年末年始も受け付けておりますのでよろしくお願いします。
W1エンジンの続き。
ヘッド加工が終わったらシリンダーの作業です。
支給されたリプロピストン0.5mmオーバーサイズ。
シリンダー内のキズよりもリング固着のサビが酷いです。
このくらいだと0.5mmオーバーサイズが無難かな?
機械にセットしてシリンダー下面を基準にボーリング。
ピストンメーカー指定のクリアランスに仕上げて完成です。
若干サビが取りきれない部分もありましたが問題無しと判断しました。
サビは以外に深く進行している場合がありこればっかりは削らないとわかりません。
一体型の鉄シリンダー。
ホーニング作業で苦労させられましたのでアレを作る準備を来年からスタートします。
W1のエンジンを2基同時にオーバーホール。
抜き取りましたバルブガイド。左7mmステム、右8mmステム。
ガイドを抜き取ったら下孔を計測。
1カ所吹けてしまっていましたが残り7カ所はgoodでした。
バルブガイドも製作。ステムシールを付けれるようにしています。
ガイド内径を仕上げますリーマーは3本使用。0.01mm単位の違いですが?
使用するステムシールによってガイドトップの形状も変わります。
バルブをじっくりと観察すると段付きやフェース面の傷みが目立ちます。
画像では伝わりにくいですが結構深いです。
バルブ研磨機でフェース面を45度に研磨して再利用。
最小値でシートカットしたらヘッドの加工は完了です。
ブログに書くとペロペロっとやっているように見えますが結構地味に手間がかかるのよ。
あっという間に週末です。今週はほぼ旋盤に噛り付いて仕事していました。
TX650の白煙吹き。排気側のみバルブガイド入れ替えです。
純正は廃盤だし社外もナシ。流用できそうなモノも見当たらないので仕方なく削り出していきます。
画像上2本は抜き取ったガイドで下2本は右側の材料から削り出したモノです。
ツバ径に対してヘッドに嵌め合う部分が細いためほとんどキリコを作っているような感じ。
バルブガイド下孔が長いためバルブガイドも通常のエンジンより長くそして太いです。
全長が50mmを越えてくるバルブガイドは内径仕上げで曲がりやすく厄介。
ですが、外径と内径が同芯。偏芯ナシのバルブガイドはガイド入れ替えしてもこの通り。ほとんど芯がズレません。
芯ズレが少ないとシートカット時の沈み込みも少なく仕上がりもgoodです。
あ、そうそうプラグ穴もヘリサート入れておきました。
バルブの当たり位置は元々の位置でセットしてカットしています。
絶版と言われているヤマハ車はバルブガイドの入手に手を焼きますが買うより作った方が安いパターンもあります。
作る方は面倒ですけどそうでもしなきゃキチンとしたオーバーホールは出来ませんからしょうがないかな。
飽きもせずにハーレーのエンジンを触っています。
バルブガイドの摩耗が進むとこうなる。というイイ例。
バルブがシート面ではないところを叩いています。ガイド内径のクリアランスが広くなるとバルブがシート面にうまく座ってくれなくなるんです。これは末期症状に近いですけど。
まずはバルブガイドを抜き取り、新たに使用するガイドの内径と外径を旋盤で加工します。
通常ならステムシールは付きませんが今回はリクエストでステムシールが使えるようにするためガイドトップも加工。
鉄ヘッドのガイド入れ替えは少し違和感がありますが常温で行います。冷やし嵌めというやり方もありますがうちはある理由でやっていません。ガイドを入れたらまたガイド内径をリーマ通ししてシートリングの下孔を座ぐります。
アイアンは元々シートリングが入っていませんからここから作ってあげる必要があります。
バルブの傘径に合わせるのはもちろんですがシートリングの外径と内径そして高さを計算してシートリングをつくります。バルブの突き出し量も考えないとあとでシンドイ事になるのであせらずにラクします。
シートリングを打ち込んだらシートカット。グレーかかった所がバルブの当たり面です。
ポート内との段付きもほどほどに。バルブの突き出しは規定値最小の34・90mmに合わせてあります。
耐熱、耐摩耗に強いリング材を使用しましたので通常より遥かにバルブ周りの摩耗は抑えられると思います。
アイアンのヘッドはサクサクの鉄ですから。
バルブを収めてもとくにコレと言った目新しさは感じませんね。
バルブがリフトしてアッパーカラーとステムシールが当たらないようにロアシートも追加工して組み込みます。
今月はバタバタで納期が定まりずらいのが悩みですがあともう一息がんばります。
発送済みです。ありがとうございました。
いきなりですが年末年始のお知らせです。
年内は12月26日まで通常通り営業しております。27日は機械のメンテナンス作業と工場の片付け作業を行いそのまま正月休みに入らせて頂きます。年明けは3日から通常営業となりますのでお手数おかけしますがよろしくお願いします。
加工依頼、見積もりのご連絡は連休中も対応可能です。
さて、アーリーショベルの腰下オーバーホールも佳境に入りました。
まずはクランクを割ったところです。
スプロケシャフトのキー溝がね…。
画像だと分かりづらいですがキー溝の淵が変形して盛り上がってしまっているためこのまま組むと多分芯出しに物凄く苦労すると思うので何故か在庫してある良品の純正シャフトと交換します。(自分用)
コンロッドレースは変摩耗が激しいためラッピングではなくレース交換。
そして新品のレースを圧入。当然レース内径は歪んでしまうため元々STDサイズよりかなり小さく作ってあります。これが結構な手間なんだな。
クランクピンは支給品の物を使用してベアリングケージとニードルベアリングは新品です。
コンロッドレースを入れ替えた状態では画像のようにいきませんのでレース内径をラッピングしてクランクピンニードルベアリングが良い塩梅になるように調整します。
アルミケージを使用するためフライホイールワッシャーは銅のモノに交換。
まだかしめませんよ!
そしたら組み立てですが片側ずつ振れを見ていきます。
の前に、シャフト単体でも確認しておきます。
たまには失敗画像もアップします。(笑)
クランクを1度本チャンに近い状態で借り組みします。コンロッドのスラスト量をこのワッシャーの厚みで調整するのですが狙った数字にならない事もあります。一応バラす前に計測して足し引きした寸法で組みますがこんな事もあるってことで。
画像は本チャンなんでちゃんとカシメましたよ。
そして一気にとはいきませんが無事に組みあがりました。
中古シャフトだからちょっとしたキズもダイヤルが拾ってしまいますがまぁ良い感じに仕上がりましたよ。
飽きもせずにショベルのヘッドをオーバーホール。
常温で抜けてしまうほど緩いバルブガイド。
鉄ガイドより銅系ガイドの締め代はシビアです。ガイド入れ替え時カーボンを除去せずに抜き取るとガイド下穴を傷つけます。さらに傷ついたガイド下穴を修正せず新たにガイドを入れても画像のようになります。
ツバ付きのため最悪燃焼室に落ちる事はないですがガイド穴は楕円に変形しています。
通常のリーマー修正だとうまくいかないためここはボーリングするしかありません。
そしていつものようにまとめてガイド作ってます。
BITONステムシールはほぼポン付けですが抜け止め用のカエシ溝と外径0.05mm落としショルダー上を作る。
吸気側と排気側でバルブステム径が違うのとバルブとのクリアランス合わせるため内径を仕上げるリーマーも0.01mmで二本使い仕上げます。
ガイド下穴はシートリング下穴を基準に作業します。バルブ突き出し量が基準値を1.0mmオーバーしていたためついでに4箇所シートリングを入れ替えます。
画像はシートリングを座繰りとっているところ。
ガイド下穴ボーリング。ガイド製作。ガイド焼き嵌め。の流れですが、わざわざジグを作っていたりするので手間と時間はかかりますね。
シートリングも1から製作。
耐熱、耐摩耗に強い材料を使用しています。
シートリングを焼き嵌めてシートカット。
バルブ突き出し量が1.5インチになるように調整しています。
ヘッドは外側もブラスト処理しました。
ブラスト単体での仕事は受付していませんが加工プラスなら受け付けております。
発送済みです。ありがとうございます。