昨年末納めたパンヘッド。無事に火が入ったとの報告がありました。
一昨年腰上、昨年クランク周りと2度目の登場。今のところ順調なようで、何事もなく慣らしが終わるのを静岡から見守っています。
昨年末納めたパンヘッド。無事に火が入ったとの報告がありました。
一昨年腰上、昨年クランク周りと2度目の登場。今のところ順調なようで、何事もなく慣らしが終わるのを静岡から見守っています。
前々回の続き。
ブリーザーホールのボーリング。
ハーレーならではの独特な構造上、クランクケースに落ちた異物はオイルと一緒に全てココに集まってきます。
ココまで深い傷だとオーバーサイズのブリーザーギアでも取りきれないです(汗)
まあ、そこまでうるさいような所ではないような気もしますが。どうなんでしょ?
支給されたカムベアリングを打ち替えてケースは完了です。
おいおい、傷が残ったままかよ?と思った方は、対策スリーブ入れてスタンダードにも戻せますので。御安心を。
シリンダーは010オーバーでボーリング。
画像を残す用にトルクプレート掛けた状態で置いていましたが、撮る前にバイト君がサクサクバラしちゃいました。(悲)
北海道の大地を元気に走り回るのは当分先ですかね。
作業の合間と週末に進めていた作業台作りも大詰め。
画像は天板となる6.0mm厚の鉄板を溶接したところです。
鉄板だけで50キロ以上ありますからこうなると1人では動かせません。
フル溶接でガッチリです。
簡単な作りですが垂直、カネ、平行 ガチンコでやると結構な重労働です。が、またそれがいいんですよ。
サビて粉が吹きはじめると面倒なのでサビ止めも兼ねて塗り。
画像は塗り立てで艶があるように見えますが1日も経つと艶がひけてマッドな仕上がりに。
台の脚にはアジャスターでレベル調整できるように穴をあけておきます。
鉄板サイズにゴムマットを頼んでいますので9割方完成です。
自画自賛の作業台が出来たので、次は何を作ろうか?
北海道からわざわざウチに依頼してくれるなんてね。有り難いです。
機械にクランクケース用治具をセットして作業しますけど?
治具のセットにもダイヤルゲージ走らせますから1度セットしたら終わるまで外したく有りません。
ヘリサート2箇所入れ替えでしたが、かーなり曲がっていたためオイルポンプ取り付け面に対し垂直に開け直します。
スタッドが曲がって入ってると芯出しが上手くいきませんから。
下穴はエンドミルで突いてネジスリーブ。
ちょっとこの画像だと左上の方が目がいってしまいますね。
ネジの締め過ぎ。
効かないからってぎゅうぎゅう締めあげるとテーパーネジは割れます。
エンジンが温まっている時に締めあげると冷えた時にパキンといい音します。
気をつけませう。
下穴拡大してみると結構育っています。
手前クラックはかなり深いところまできていました。
捥ぎ取って溶接で作り直すのが手っ取り早いか。
そして一気に整形まで済ましてこんな感じ。
この位の距離でパッと見て違和感がなければ上出来。
ここまで寄ってマジマジ見るほどのものではないです。
再び機械にセットして芯だしからスタート。
PTネジは切るのも難しい。タップが折れちゃうんじゃないかというくらいガンコです。
座面は要らなかったですね。サンダーで面出しのほうがより純正っぽい仕上がりになったかなぁ。
大寒波の真っ只中、Z1のシートリングを入れ替える作業を進めていました。
入れ替える。と言っても元々リング自体ヘッドに鋳込んでありますので削り取るという表現が正解かなぁ。
シートリングは1から製作。ヘッドを温めて焼き嵌め。
リング外径、内径、厚みからヘッドの嵌め代を決めています。
絶対に落ちてはいけませんからシビアな作業です。
シートカットで狙った突き出し量まで追い込み完成。
欲張らない37.40〜37.50mm辺りが無難ですね。
そしてもう1基。
こちらは吸気側のリング入れ替えです。
仕上がりはこんな感じ。
ステムエンド研磨で対応出来ないほどバルブ突き出し量が多くなる場合、リング入れ替えで対応します。
年末に機械屋さんから頼まれたコンプレッサーのコンロッド。
ウチでは珍しい部類ですが、やる事は普段とあまり変わりません。
コンロッド小端のブッシュ入れ替え。
コンロッドがアルミの為温めてからプレスで抜き取ります。
左が元ブッシュ。右が製作ブッシュ。
オイル孔は引き込みやすくするため入口はテーパーに。
画像の順番がイマイチですが、元ブッシュは磨耗が激しく楕円に。
シリンダーは大丈夫なんかね?
ブッシュ製作後、再度コンロッドを温めて圧入します。
圧入後は半日ほど置き、ブッシュ内径が歪んだ頃合いをみてボーリングで仕上げます。
元々ピンは圧入タイプでしたが、リクエストのフルフロータイプに変更。
ピンがぬる〜んといい感じに入ったのを確認したら完成です。
たまには普段と違うエンジンもいいよね。