Z1000R 沖縄

 

少し前に作業完了してましたZをようやくアップ。沖縄からのリピート依頼。
まずは、クランクケースのネジ修理から。アッパーケース側のネジ修理はそのままポンと機械に置けません。
普通シリンダーベース面を基準に角度振って加工すると思いますが、機械にセットするのに手間かかるので治具ってます。

 

 

折れ込み具合によりますが頭が出ていないと最終的に削り取る事になる。
キリの犠牲は避けられませんので乗っけ。

 

 

センターがどうしても取れない箇所は、まぁヘリサートになりますね。

 

 

頼まれていたケーススタッドは先に全て摘出。

 

 

お次はクランクシャフト。
先ずは曲がり具合をチェックと同時にベアリングのガタも確認。

 

 

曲がりはこんな感じで大当たりのクランク。
ベアリングのガタも良好でした。

 

 

銅ハンマーで軽くシバいて微調整。
いい感じの仕上がりに。

 

HD ショベル 愛知

 

先週だったか?ショベルのバルブ周りをオーバーホールしてました。

 

 

上の写真でチラっと見えてました54FLも同時進行。

 

 

完成〜。

 

 

54FLもシートカットへ進みました。

 

 

ショベルに戻ります。
バルブスプリングロアカラー追加工。

 

 

パッと見後期ヘッドですが、バルブガイドのツバが座る部分は前期。

 

 

ライトケース メインベアリングレース内径を研磨修正。

 

 

加工前。

 

 

加工後。

 

 

内径が荒れている。というよりオーバーサイズのベアリングに合わせてクリアランス調整が主となります。

 

 
ケースに仮組して変に引っ掛かりが無いか確認したら完成です。

 

XS650

 

今日は電話がよく鳴る1日。
月末+年末ですからその時期が来たみたい。週明けあたりゴッソリ届く予定。
有り難い事ですが〜ウチは直ぐオーバーフローしますので加工依頼を予定している方はお早めに。

 

 

吸気側2箇所のみシートカット擦り合わせ。
当たり位置は元位置にセットしましたとさ。

 

 

引越してから5ヶ月程度経ち 蛍光灯交換するコト3回。
そして本日また1台逝きました。機械の真上は結構不便ですからね。早急に交換しないと。

 

 

慣れてくると意外とやれちゃうタイプなので、その後放置期間が長くなる傾向に。
ただ。ただですよ、工場は猫の手も借りたい状況なので〜取り敢えず様子見すっかな?(笑)

あそうそう、今月は12時間労働 休日ゼロ。それでも全然時間足らん。
時計見ると集中も切れた為 本日はこれにて撤収。

 

F6A

 

大型車から軽自動車までリビルトエンジンの需要は右肩上がり。

 

 

エンジン載せ替えが当たり前の時代に手を動かして悪足搔きしてる静岡の内燃機屋です。

 

HD PAN #2

 

前回の続き。
リプレイスケース ブッシュ圧入後、カムカバー取付カムブッシュ内径をボーリング仕上げ。

カムシャフトとのクリアランス0.03mm。

 

 

ケース側カム孔を純正カムカバーと同位置に加工。
刃物が当たった瞬間分かります。同軸に加工できてる証拠の面取り幅。

 

 

続けて67。
ケース側はニードルベアリングの為1度抜き取り、ベアリング下孔基準にカムカバーカムブッシュ内径を仕上げ。
そのままメインベアリングレース内径基準に自社製刃物でピニオンブッシュ内径を1発仕上げ。

 

カムシャフトとのクリアランス0.03mm。
ピニオンシャフトとのクリアランス0.03mm。

 

 

クランクケース、カムカバー共に純正ですが…。ズレてる。
カムカバーをポン付け交換するとかコレみると考えられん。

 

 

ネジ修理。
サーキットブレーカーギアシャフト留め部。
ココは逆ネジですからね、気を付けないと。緩めてるつもりが締めていて、へし折るという最悪のケースが待っています。無理に挑戦せず触ってもギア内のブッシュ交換で十分かと思う。

 

 

カムシャフト組み込んでクルンクルンなのを確認して発送です。

 

HD PAN #1

 

週末の特殊作業。

少し前に加工完了したクランクケースが出戻って来ました。
過去ブログにも載っていますが、リプレイスケースのカム孔とカムカバー側のブッシュ孔の位置がズレているというもの。
前回はケース側カム孔基準にカムカバーブッシュ内径をラインボーリング仕上げしましたが、組み付け時にカムギアとピニオンギアのバックラッシュが多くなり過ぎるとの事で再加工していきます。

 

 

今回はケース側を加工するので先ずは治具作りから。
治具は惜しげも無く純正カムカバーを加工使用。ブッシュ下孔をμ単位でセンター拾いボーリング。
マニアに怒られるでぇ〜。(笑)

 

 

カムカバー元孔を基準にケースカム孔を加工。
純正カムカバーに対しリプレイスケースカム孔の位置は随分とズレていました。
コレは前回の加工で予想出来ていたので間違い探しの正解が見つかった感じ。

 

 

完成。
一旦機械からバラして再度機械にセット。
もう一度センター拾って面取り加工。
たかだか面取りで超が付くくらい手間なんですけど、コレ、ブッシュを圧入する時に重要なんです。

 

 

一緒に滋賀の67も同時進行。
夜中のアーリー。

 

 

ピニオンブッシュはウチに来た時から付いてません。
カムブッシュはかーなりどデカくなっちゃてますね。

 

 

で、カムブッシュを抜き取ると下孔が縦傷だらけでガリガリだった為、これ以上拡大したくなかったんですがボーリング修正。そしてカム、ピニオン共に面取り加工。タダでさえブッシュ入れづらい形状なのに面取りもなきゃ、そりゃかじるわ。
常温でブッシュ抜き差ししてもかじる為結構神経使う作業。

 

 

上からリプレイスケース、アンマッチ54、夜中のアーリーの順。
一品一品魂込めて製作。するとよく光る。

 

 

圧入まで完成。

ささ、今日はジッとしてると寒くて堪らんので退散。
明日からまた頑張ります。

 

TOYOTA 2TG

 

オッサンの自分には懐かしいエンジンがやってきました。

ここずっとオートバイのエンジンばかりでしたから新鮮。

 

 

記憶が定かでは有りませんが88.0mm迄は安全圏だったハズ?
マル印の巣穴。 シリンダー内のサビ具合から恐らく水穴と繋がっています。

 

 

一昔前でしたらそのままスクラップ行きでしたが、時代が時代なので。
ライナー入れる下準備。

 

 

下孔ボーリング後、1から製作したシリンダーライナーを圧入していきます。
大型トラックなんかのブロック修理ではポピュラーな作業ですが、普通車でやる事はまず無いです。
そこまでやるヒトが居ないというだけなんですけど。

 

 

ピストンは元々付いてモノを使用。
このピストンに合わせてボーリングホーニングしていきます。

 

 

はい。完成。
ライナー加工はブロック上面研磨がセットとなります。
面修正も兼ねて最小で。 研磨量0.1mm。

 

 

自動車のエンジンも守備範囲な静岡の内燃機屋です。

 

HD 54FL

 

週末の特殊作業。

順番待ちをフライングして此方の現状把握。
クランクケースがマッチングしていないので先ずはマッチング作業可能か判断していきます。
時間の掛かる作業は率先して触っていかないとダラダラ時間ばかり過ぎてしまいますし。

あ、タイトルと画像のクランクの年式が違う。とか鋭い突っ込みはやめて下さいね(笑) 色々深いんですから。

 

 

左右年式違い+溶接修理大盛に加えケース合わせ面も加工と結構イジられています。が、ケース嵌らないんですけど?

 

 

まぁ、イイや。
取り敢えずメインベアリングレース抜き取って計測の準備。此処のボルト取る時緊張します(笑)

 

 

クランクケースの加工へ。
ケース合わせインロー部分の追加工。一言で言うと以前のケース加工が甘い。

 

 

 

 

はい。OKです。
あの隙間をボルトで締め上げて組んであったなんてビックリです。そもそも組む方がどうかしてる。

 

 

さぁ、やっと測定です。左側を基準0。
結果は如何に。

 

 

X方向は先ず先ず。
Y方向は0.12mm。
ザックリ言うと左右のケースが上下でズレている感じですかね。
ピニオン側のベアリングをガバガバにして組まれていたのでしょう。じゃないとこの数値でまともに組む事は不可能です。

 

 

まぁ、何とかやってみますかねー。
社外に交換希望なら全然そっちでお願いしたいです。

 

スピーディオ欲しいなぁ。静岡に30番の風吹かしてぇ!

 

HD PAN 宮城

 

通常加工修理とは異なる、特殊な加工修理の作業を進めていました。

今月もやたらとハーレーのエンジンが来ますけど、その中でも一番しんどいパンヘッドです。
ブリーザーホールのスリーブ加工修理という事でしたが、いざ来て見てビックリ。何とも怪しい溶接痕です。

 

 

はい。割れてます・・・。 序に言うと下の奥の方も割れてました。 ハマリ仕事あざす!(笑)
たぶん半分以上割れてしまったのを溶接盛り盛りで何とか作ったと思いますけど。このままだとスリーブすら入れられませんから、怪しい溶接部分は全て削り取ってやり直す事に。
遠回りかと思うでしょうが、これが一番の近道なんです。

 

 

という事で溶接に入る為の下準備。今回はこんなの作りました。
AC4C材。アルミ鋳物です。 規格に丸棒がない為角材からの削り出しでした(汗)
1個作るなら3個も同じ。つーことで2個は在庫。出来れば在庫の出番が来ませんように。

 

 

製作したアルミスリーブを圧入するのにブリーザーホールを拡大ボーリングします。
そしてアルゴン盛り。
ブリーザーホールはオイルラインですからー、分かる人は分かると思いますが。アルミメチャクチャオイル吸ってます。
バチバチ沸いちゃって画像観たくなります。それお、盛って。削って。盛って。さらに削って…。

 

 

ざっと6時間くらい?
できました。漢盛り。
やっとこいい感じの仕上がり。

 

 

後日。
機械加工へ進みます。
弊社製作専用治具にて孔位置を正確に拾い再孔開け。
画像は仕上げ工程の精密ボーリング加工中。

 

 

ブリーザーホール内径を仕上げた後、カムギアの逃げ加工して完成。
溶接ビードは残しまして、当たるところだけ削ってくれ。という米国式。
たぶん大丈夫。たぶんね。

 

 

奥の丸いオイル孔分かります?
コレ、スリーブ圧入する時見えないし、圧入した後孔位置がズレてないか確認出来ないんです。
溶接して〜更に孔開けてからじゃないと分からない。あとから溶接すると確実に内径歪むし、ここは鍛錬したカンと度胸がキモ。なんてったて1発勝負の世界で飯食ってますから。

 

 

カムをちょっくら拝借して簡易的ですがブリーザーギアとのバックラッシュの確認。
これならええでしょ。という感じに仕上がったので発送です。