大掃除

 

今年は工場引越しというイベントがあったのでそこまで汚れてませんけど。大型連休前恒例の大掃除。

 

 

 

 

 

 

そうそう、つい最近ですが暖房設備入れました。
と言っても煙突は元々あったのでストーブ本体とチョコ煙突だけ買い足し。

 

 

灯油ストーブとは温まり方が違います。
体の芯から温まる感じ。

 

 

静岡は雪が滅多に降らないのでこれで乗り切れるかと。
ただ、今年は例年より寒いのでどうかなぁ?来年は工場内断熱工事するからイケるか?

 

 

年内上げ。

今年もあと数日。

 

HD 54FL #6

 

54FLラスト。

 

使用するガスケットのダミーで各ギアのスラスト調整までしてウチでの作業はここまで。
レフトケースは54年以降のテーパーベアリングタイプ。一方ライトケースは54以前のケースで、マッチング以前に左右年式違いの組み合わせと少し手こずりましたが何とか年内に納まりました。

 

 

この手のエンジンの大半はクランクを回す為に何処か逃す所を作って組まれている事が多いですが、ウチはケース加工でクランク軸のラインを修正する為マニュアル規定値での組み付けが可能です。前回のblogで各部クリアランス調整した場合、マッチングしていないクランクケースではクランクは全く回りません。

 

HD 54FL #5

 

バタバタしてたら業務連絡忘れてましたね。(汗) 今年の加工作業は本日をもって終了となります。
明日27日は大掃除、工場雑務となりますが、来年度からの作業依頼は受付していますのでご連絡お待ちしています。

作業も大詰めな54FL。
サーキットブレーカーギア アイドラギアのブッシュ入れ替え。

 

 

アジャスタタイプのリーマーでブッシュ内径を仕上げ。
ギアぱに垂直。シャフトとのクリアランスを0.03mm。

 

 

加工作業の目処が付いたので、クランクケース全てのネジ山を再タップ立てて気付きました。
今まで如何やって固定してたよ?ってくらいネジ山が無いデスビ取付部分。

 

 

ネジ修理するのに結構面倒な所です。
電ドリでやるのもねアレなんでやっぱ垂直に機械加工します。

 

 

1/4-24 JIS規格にはありまテン。

 

 

前回ラインボーリングで仕上げたライトケースメインベアリング。
美しい以外にもケースにクランク納めて手廻ししてもらえれば違いは歴然。
ケースラインもでたところで。

 

 

カムカバー内ピニオンブッシュ内径をライン仕上げ。 クリアランス0.03mm。
カムカバーカムブッシュ内径もこのタイミングでライン仕上げ。 クリアランス0.03mm。

 

 

そして、ここでまさかの問題発生。
仮組みしてクランクスラスト量が0.4mm? スラストカラーの厚みを変えても変化なし?
色々と原因を1つずつ潰して見つかりました。

 

 

Cリング溝が微妙に浅かったようで。追加工。
計測器が入らないし仕方ない部分。
ここに気付くのに丸1日費やして組んでバラして組んでバラして…。どツボ。しかしながらデーターは取れました。
これで55以降のケースはいけますね。

 

 

組み立てへ。
ピニオンシャフトレースベアリングはSTDサイズ。 レース内径とのクリアランス0.03mm。

 

 

無事に問題解決してそのままラストスパート。

 

 

 

HD PAN 徳島 #1

 

週末の特殊加工。

新たに送られてきましたクランクケースの作業。
モノホンのソレと比べても全く違和感を感じさせません、新品リプレイスケース。何時もビックリさせられますが海外のこのノリは嫌いじゃないですね。W&W製だからドイツです。
さぁて、如何なるやら。

 

 

先ずは元々付いてますカムシャフトブッシュを計測。

カムシャフトジャーナル 20.59mm〜20.60mm。
ケース側カムブッシュ内径 20.67mm〜20.68mm。

使用するカムシャフトに大してクリアランスは0.08mm。
新品だとちょっと緩い感じ位になるけど、カムシャフトをこのまま使うようであればブッシュは交換です。

 

 

続いて肝心要のクランクメインジャーナルを計測していきます。

 

 

 

 

 

 

結果。
残念ですが左右で約0.2mmのズレ。しかもちょっとこのままでは問題が出る方向にズレてます。
コレはケースレース内径の仕上げ云々というレベルではなく元孔のラインが出ていません。
ケース合わせもちょっとキツい感じですけど自分的にはこの位の方が好み。

 

 

お次は、クランクケース内のオイルをブリーザーホールに戻す部分。
現状ネズミ返しみたいにせり上がっていて如何にもオイルを掻き下げる感じになっています。
ので、スムーズにオイルを排出できるように加工していきます。

 

 

円弧はマシニングで。
径補正掛けて最小に取り切れるまで何回か同じプログラムで動かします。
自分はカメラ構えてるだけ。(笑)

 

 

これならいいでしょう。

年を跨いでマッチング加工していきます。

 

HD EVO 栃木

 

EVO腰上リフレッシュ。

 

 

 

 

 

 

 

 

洗浄してカーボン除去後、バルブとガイドのガタをチェック。
ガイド入れ替えにはちと早いと判断し、シートカット擦り合わせ。バルブは計測後問題なかったのでリフェースして再利用。

 

 

シリンダーボアの測定。
EVOはトルクプレートかけてみないと分かりませんね。

 

 

シリンダーはホーニングのみ。ピストンは再利用するのでカーボン除去。

 

 

ステムシールを新品に組み替えて完成です。

 

HD ミッションケース #3

 

次いきますー。
機械にそのまま固定出来ないので、先ずは治具作り。
平行度がほしいので生爪に咥えなおして何やかんやと。

 

 

バシッとくるはず何だけど…。全然出てない。ハーレーあるある。

 

 

埋めた孔をカバー側で芯拾う。

 

 

ネジ切って(インチね) 1発引いて完成。 研磨量0.15mm

 

 

雑。ではなく自分なりに狙ってます。

 

HD ミッションケース #2

 

テーパー角を調べてました。
左90度 右120度。
120度は明らか違うので除外。

 

 

何でこんな事してるかと言うとトップカバーの皿ネジテーパーを切りたいんです。
90度と並べてみると近いには近いけど、ドンピシャとは言えませんね。
ボルトに光明丹を付けて確認しましたが全然合ってませんよね?

 

 

ミリボルトの場合、一般的な皿ネジ規格は90度。
ハーレーの場合ボルトがインチですから規格が違うんでしょう。
ストックしていた90度面取り刃物を刃物研磨屋さんにお願いして角度変更。

 

 

したらばアルゴン埋めした孔を再加工。

 

 

たかがボルト孔に何時まで掛かってるんだって?
ノンノン。皿ネジのテーパー角が合ってないと簡単にカバー割れちゃいます。後締め付け過ぎても割れますので注意。
光明丹は当然ベタ当たり。雄雌で1度変えるとかだと困るなぁ。ハーレーのバルブシートはまさに其れだし。

 

 

ちょっとしたところだけど、ビシッと修理してあるのと適当にテーパー付けてあるのとでは全然違います。
ただ、やっぱトップカバーってペラいので面が全然ダメ。今回はサラっと1発引けるレベルではない。とだけ言っておきます。

 

HD ショベル 愛知

 

此処に来て厄介な作業が溜まってまして中々思うように進みません。
年末までに幾つ返せるかな?

 

ブローバイホース取付部修理。
説明はいらないですね。見たまんまです。

 

 

孔芯が正確に拾えない状態なのでどうしようか?悩みましたが。
かろうじて引っ付いてる何とも怪しいフィッティングから芯を拾いました。大丈夫かな?(笑)
盛り盛りのデブコンごと削り飛ばしてますー。

 

 

アルゴンで埋めるのもね。かったるいし。
再度機械加工でネジ切りするのはもっとかったるい。
ので、スリーブ作ります。

NPT1/4-18。 アメリカ管用ネジ。

この状態でネジは7割程度に留めておきます。

 

 

してアルゴン盛り。
成形はショップさんに委ねる米式。

 

 

最後ハンドにてネジを完全に仕上げる。
PTはネジ山がこぼれやすいのと、フィッティングとの兼ね合いが大事ですね。
グイグイ切っていくと手スポになるからいいとこでやめます。

ケースの歪み確認して発送。

 

HD 54FL #4

 

最近恒例となっている週末の特殊作業。

 

左右マッチングしていないクランクケースのマッチング作業。
企業秘密な部分もある為この場での詳しい説明は致しませんので悪しからず。

 

 

スプロケ側テーパーベアリングタイプのクランクケース。
恐らく日本でウチくらいしかやっていないんじゃないかなぁ。

 

 

 

 

左右クランクメインベアリング軸の曲がり測定。
こんなんもネットで見たことないでしょ?

 

 

エンジン加工専門ですから全て数字で追っかける。

 

 

ライトケースメインベアリングレースは新品に入れ替え。
レース内径は仕上がり寸法より若干小さくなっていますのでそれを利用してラインボーリングで仕上げます。
レフトケーススペシャル加工した内径も同軸でボーリング加工して仕上げます。

 

 

デッキ面45度キッチリ出して修正研磨。
元々研磨されていたのですがタペットブロック取付面と全然角度あってませんでした。(汗)
クランクメインベアリング軸、カムカバー取付面、デッキ面全て垂直平行に仕上げてマッチング加工作業完了。

 

K6A

 

ヘッドガスケット吹き抜けによるブロック上面修正研磨。
オープンデッキタイプはクローズドデッキタイプと比べるとこの手のトラブルは多いですね。
K6Aはノーマルでもライナーが落ちるんですよね〜。決まって2番なんですけどやっぱクランクシャフトが問題かなぁと個人的に思います。まぁ、今回は2番じゃないですけど。

 

 

0.13mm研磨してフィニッシュ。

 

 

続いてヘッド。
まぁぱっと見普通ですけどー。

 

 

実は新品です。
当たり前ですが新品なんて滅多にきません。だって加工修理専門ですから。

 

 

面研後。
研磨量0.01mm。
歪んでませんからね。まあ、そういう仕事も稀にある。

 

 

2ストヘッドも完了。
此方は指定面研量1.5mm。

ありがとうございました。