KZ1000 兵庫

 

依頼の多いカワサキZ系も随分と片付きました。
KZ1000バルブシートカット+突き出し量合わせ シリンダーライナー入れ替え作業。

pams製バルブを使用します。純正よりバルブ長が短いのでシートカット時の突き出し量はメーカー出荷時と同等くらい。

IN #1 37.38mm #2 37.38mm #3 38.40mm #4 38.41mm
EX#1 37.29mm #2 37.27mm #3 37.27mm #4 37.28mm

吸排気別で0.03mm以内で揃えました。

 

 

バルブ擦り合わせた状態からの寸法です。ステムエンドは研磨していませんからバルブ全長は全て同じですよ。

 

 

今年に入って既に何基やってんだろ?って位ライナー入れ替えしています。
バレルボーリングの序でに下面修正はもう当たり前になりましたね。

 

 

売れるシリンダーライナー。このスペシャル感がイイですよねえ。

 

 

使用するピストンは純正o/s。
鋳造で軽量のピストン何処か作らないかなぁー。

 

 

 

 

ヘッド下面も修正面研〜。
で完成です。ありがとうございました。

 

日産 U20

 

連休でしたね。自分は奥歯の激痛に堪え忍んだ3日間でした。歯の痛みって我慢出来ませんねえ。キツイっす…。

 

連休前に納めたU20バルブ周りの作業。
U20といえばフェアレディです。フェアレディZはL型ですね。

 

 

バルブガイドを入れ替えます。の前に割れ。

 

 

別のバルブガイドにもよく観察しないと見落としちゃいそうなクラックが入っています。
クラックがあると入れ替え時にトラブルの元になるので対策して打ち抜きます。

 

 

バルブガイドは亀有製。少しo/sになっていますので外径と内径の加工合わせを行いバルブシートカット。
バルブ突き出し量が不揃いでしたので刻印無視してソコソコなとこに入れ替えました。

 

 

マジックの順番で組んでもらえれば突き出し量は0.2mm以内に入っています。ペコリ。

 

HDショベル

 

ハーレーのショベルヘッドとパンヘッドのクランクシャフトを分解してました。
パンヘッドは珍しい55年式。1yearモデルと言ってこの年式だけ他の年式と部品が共通していません。部品に困らないハーレーといってもこの年式はリプレイスメーカーによって作っている部品と作っていない部品がありますのでちょっとドキドキな年式なんですねぇ。
取り敢えずもげたスプロケシャフトは新品で出ているのが確認出来たのでそれだけで一安心。

 

 

ビッグエンドレース内径をホーニング。楕円に磨耗したレース内径を真円に修正しつつ、O/Sのニードルベアリングとクリアランスを調整します。ベアリングサイズは0.002インチとび。0.01インチから何故か0.01インチとびに変わるので寸法がこの辺だとちと辛い。今回のショベルが正にソレで メッチャ時間掛かった。(汗)

 

 

切削油はバシャかけですけど。結構熱持つので寸法出すのが中々。中々なのです。
いっちょ切削油でも変えてみようかと思うけど、いつも思う止まりなんですよね。もう少し需要があれば一歩踏み出せるのですがね。

 

 

ビッグエンドは2基完成。スモールエンドはブッシュを抜き取っています。
と言うことは。そう。ブッシュの入れ替えですね。

 

 

の前に55年パンヘッドのスプロケシャフトが届いたので計測です。
新品でも確認しましょう。新品で0.1mm曲がっている物に当たった事があります…。

 

 

序でに洗浄が終わっている物も計測です。フライホイールを片側ずつ見ていきます。

 

 

高い。高い。と言われている気がしたので、リプレイス品を取り寄せましたが、結局治具作って外径加工してたら1から作った方がよっぽどよかったと言う話。

 

 

ショベルヘッドの方はフライホイールワッシャーを入れ替えました。
コンロッドサイドスラスト量を調整するワッシャーですが、これだけやっているとコレくらいあるとコレくらいのワッシャー厚だなとドンぴで決まる日もあります。

 

 

キビシイ。キビシイの〜。どうしてもスプロケ側の振れが取りきれませんでした。

 

 

パンヘッドの方はギリ。結構何回か組み替えましたがコレ以上触るとダイヤルが踊りだして振り出しに戻ります。クランクピンがナット方式ってのは何かと大変です。
ハーレーのクランクシャフトって奴は手間暇掛けて加工修正しても組立でズッコケるから嫌なんだよなー。

 

無題

 

2月になったかと思ったらもう月末です。今月はなんかヤキモキした感じのお仕事が多かった気がしますが、いいペースで進められたと思います。
そうそう、新人君も頑張ってくれています。そんな新人君があったらいいなぁ。を自作したスペシャルツールを紹介。

その1。
手袋乾燥機。バッテリー式の小型送風機にPOM材(多分)でマニみたいなの作って塩ビパイプ菅直付。
自作感プンプンなのがOK。

 

 

その2。
POM材(多分)削りスパナ。
ホーニングヘッドのM30くらいのナットを締めるのに使います。
自分はパイレンの刃を殺して使ってます。(汗)

 

 

その3。
フライスT溝のキリコ掻き。
コレ、使い勝手いいです。金属じゃないから傷も入らないし。スペアでもう2、3個欲しい。

 

 

自作ツールではないけど自分の無茶振りにも普通に対応してくれます。
しゃーない。リセス切らしたるわ。(笑)

 

HD

 

今月はハーレー多し。その中でも特殊な修理をダイジェストで。

兵庫。
アイアンショベルのロッカーアームスリッパ肉盛り再生。
ここまで逝くか?バルブの跡がすごいですね。 多分これでも普通に走るんだろうなー。

 

 

硬質ハードクローム肉盛り研磨再生後。
ハーレーのロッカーアームスリッパってダメね。ホンダ並。

 

 

トップエンドの通常作業(画像ナシ)とありがとうございました。

 

 

群馬。
結構がっつり割れていたので。ネジ孔とその周辺割れている箇所をごっそり削り取りアルゴンで埋めました。いや、盛りました。

 

 

 

 

整形はセルフ方式。
ざっくりとは整えてますけど。ハーレー屋さんなら朝飯前でしょう?

クランクシャフト分解OHとありがとうございました。

 

 

新潟。
パンです。1番シンドイやつ。そして1番やり辛いところのアルゴン盛り。
キビシイなぁ〜。EXマニも作り換えなきゃだし。雪解け前には間に合わせます。

 

 

愛知。
バルブガイドボスクラック溶接修理。
2箇所。

 

 

1箇所。

 

 

と、もう1箇所。(プラグホールの位置見てね。)
これからガイド取り付け孔の修正です。

 

 

埼玉。
つい先日納めたショベル。コレもガイドボス2箇所。ロッカーカバーの欠け1箇所。

いやいや、よくやった。やりましたよ。溶接修理って結構嫌がれるのか分かりませんがよく集まってきます。まだ残ってるのもあるのでもうひと頑張りです。

 

L20改2.6L

 

連投L20改ラスト。

バルタイ(バルブタイミング)を振るのに基準となるのが正確なピストントップ出し。計測の仕方、考え方は色々とあるので此処では省略。ピストントップが正確に毎回同じ位置に来ればどんなやり方だろうがいいと思います。

 

 

ヘッドを載せる前に単体でバルブリフト量を計測します。1番のみロッカーアームを組んで計算したリフト量と実際のリフト量を比べます。カムシャフトはノーマルをベースに加工した通称加工ハイカム。今回は74度。その為バルブスプリングは9000rpm対応の強化スプリングに交換。カムリフト量は8.3mmなのでロッカーアーム比と合わせるとバルブリフト量は計算上12.08mmです。加工カムの場合ベース円が小さくなるのでロッカーアームの角度が変わります。調整の仕方はロッカーガイドシムの厚みで対応します。

 

 

ヘッド単体でバルブがピストンにヒットしないことを確認出来たら本組。ヘッドを載せ先にバルブクリアランスを調整します。IN、EX0.2mmで調整したらお待ちかねのバルタイ調整。これもやり方は人それぞれ。今回は1.0mmリフト法で計測します。カムプロフィールがよく分からないカムシャフトを使う場合などは中心角を調べるのですが、加工カムの中心角は105度と分かっているのでそれに合わせていくだけですから何ら難しくありません。

 

 

そう。ピストントップを指す位置を動かさなければね。アレだけ触るなよ。って言ったべ?
正直に言いますと。ええ。自分やらかしました。(汗) はい。やり直しです。

 

 

んでアレコレしてこんな感じに。
IN105度 EX106度。スライドカムスプロケはバチっと来ますね。

 

 

完成〜。
オイルポンプは強化品。ポイントからフルトラに。他細かい部品は現車から降ろしたエンジンのモノを後から取り付けます。タペットカバーは結晶塗装。 ヘッド、フロントカバーはウェットブラスト仕上げ。ブロックはセラコート日産ブルー 。そしてオーナーさんのリクエスト拘り日産ボルト風でビシキマです。タペットカバーがブラックだと締まりますね。

 

 

近々ヨンメリに載せるのでまた動画が撮れたらアップします。
月末からもう1基作り始めますので興味のある方はご連絡下さい。

うん。ポカ含めて楽しめました!

 

L20改2.6L

 

前回の続き。

メタル選定の計測結果スタンダードサイズでOKとなりました。(当然が新品です。)要望があればニスモメタルでの組み付けも可能です。
エンジン組立前にネジ穴全てタップ通し。からの徹底洗浄です。ヘッド、ブロックは再ペイント時にサンドブラスト処理していますので、もうこれでもかと言うくらい根気よく洗浄します。

 

 

クランクシャフトの刻印P3040はもうご存知かと思いますL28です。
曲がり修正後、ジャーナルラッピング。言わなきゃわからないけど、クランクウェブもワイヤー当ててキレイにしました。

 

 

L24OEMピストンをコンロッドにドッキング。ノーマルなので圧入タイプ。
要望があればピストン変更(コンロッドフルフロー加工とオイル穴追加が別途必要)も可能です。

 

 

ピストン、ピストンリングのバリ取りはもう当たり前なのですっ飛ばし。リングギャップの確認です。
ガバチン寄りかと思っていたらいいとこきてホッとしました。

 

 

ささ、組んでいきます。
自動車のエンジンはやってます感がでるねー。

 

 

ピストンはブロック面ではなく飛び出ます。
はい。結構なヤンチャ仕様となっています。(爆)

 

L20改2.6L

 

L20改続き。
バルブ周りはシートカット擦り合わせ。バルブは再利用する為フェース研磨しました。
使用するカムシャフトはノーマル加工カムの為突き出し量を合わせてセット。

 

 

これだけ長いヘッドなので下面は修正を目的に一皮剥きます。
L20は元々ハート型燃焼室なので加工が入るとこれはこれでカッコイイですね。L24かL28のバルブを使って吸気側だけビッグバルブ化も面白そうです。

 

 

ピストンはL24の83mmOEM。形はまんまノーマルです。
ただバルブリセスが切られているので都合がいいです。ブロックはダミーヘッドを使用してこのピストンに合わせてボーリング済み。

 

 

加工完了後徹底洗浄してからメタル合わせの下準備。
計測計測計測です。
ブロックのエンジンマウント部を使って横向きでスタンドにかけれる用にしないと計測もいちいち大変ですな。次回までの宿題にします。

 

 

まだまだ計測。
L28クランクシャフトを使用。事前に曲がり修正を行い仕上げにラッピング。
曲がりが酷すぎるクランクシャフトは使用せず、修正で0.02mmまで可能なクランクシャフトで組み上げます。

 

 

個人的にどうしてもやりたかったノーマルコンロッドのフル機械軽量加工。
去年加工した2基分の内の1基分を使用します。

 

 

いつ見てもカッコイイです。
ノーマルコンロッドに見えませんよね?超軽量です。(爆)

 

 

うーん。まだまだ続く計測作業。
地味だけど時間掛けてもいい部分なのでじっくりと煮詰めていきます。

 

L20改2.6L

 

少し前にL20改の問い合わせがきたので仕様内容を詳しく紹介していこうと思います。
L20ヘッドにL28マニガスケットを合わせてみました。随分ズレこんでいるのが一目で分かるかと思います。排気量が2Lから2.6Lに上がるのと圧縮比も必然的に上がるのでノーマルポートをL28の36mmに拡大します。

 

 

ノーマルポート径30mmから36mmに拡大したところです。ここだけ見るとL20っぽくないですね。
入り口から30mm付近まで36mmそこからスロート手前まで34mmで絞っています。仕上げは#240。費用対効果を考えると#240で十分といった感じ。それでもここまで拡大するとなると結構な時間が掛かりますからね。

 

 

ノーマルポートのヘッドと並べてみました。
上が拡大した36mmポートで下がノーマル30mmポートです。意外と迫力あるでしょ?

 

 

ノーマルポートのヘッドはこれから販売用に製作します。今は少し加工が混雑しているので月末辺りから作り始めます。

 

 

最後にL28マニガスケットを合わせた状態。
インスタにもアップしているので興味のある方は覗いて見て下さい。

 

GS400

 

ホームページの料金表がイマイチでよくわからん。て事に最近気付きまして今現在作り換えている最中。4月から始まる働き方改革に合わせ料金を少し見直す事にします。タイミング的に丁度良かったかもしれませんね。今までこの金額だとちょっときついなあ。といった内容にテコ入れする感じで進めています。さー頑張ろ。

 

GSが少し落ち着いていたのでいいタイミング。
バルブ周りの作業、シリンダーボーリング、クランクシャフト芯出し作業。

バルブガイドは新規入れ替え。O/Sになっているのでそのまま打ち込むとヘッドダメしますからdiyは控えてね。

 

 

これが入れ替えた状態。今からバルブシートカットしていきます。

 

 

打ち替え作業がうまくいっていれば沈み込みも0.2mm~0.3mm位で収まります。
シート面の荒れ具合で寸法は変わりますけど大体普段こんなところです。

 

 

ウチのライナーを使用した450と0.5mmO/S。
懐かしいですね。

 

 

クランクシャフトの芯出しして完成です。
磨いている時間の方が長かったかなー。と、この辺の雑作業も新料金体制では費用が掛かるようになります。
手を動かした分は貰わないと従業員のモチベーションもあがりませんからね。