珍しく朝一からブログを書いています。
いやー寒い。工場で暖気してから作業に入りたいと思います。
業者様から出戻り?で帰ってきたショベルのカムカバー。前回の加工がダメだったのではなく、ピニオンギヤシャフトのブッシュも見てもらいたいとのことだったので、マイクロ片手にシャフト径を測らせてもらい工場で、ブッシュ内径を計測。
シャフト外径14.26mmに対し、ブッシュ内径14.36mmと規定クリアランスオーバー。 ちなみに規定クリアランスは、0.02mm~0.04mm。
ものすごく抜くのに苦労しました。締め代付け過ぎです。
で、なんかいやな予感がすると思ったら案の定、アルミをかじっていてグサグサ状態。
このままでは、ブッシュを入れられないのでボーリング加工し、芯円にしていきます。
ボーリングしました。元々の内径が25.44mm。
ボーリング後、25.73mm。最小で取り切りたかったため時間は、かかりましたが、キレイな芯円にもどりました。
この内径に合わせてブッシュを製作していきます。
今まで使っていたリン青銅ではなく、あらたに、耐摩耗性のあるリン青銅で製作していきます。
右が今まで入っていたブッシュで、左が今回製作したモノです。
この形状でオイルちゃんとまわるんかい!と思ったので、サービスマニュアルでオイルラインを確認したり、形状変えてみたり試行錯誤してみましたが、憶測だけでいくのは怖いので純正の形状で落ち着きました。
もっと勉強するべきですね。ハーレーは奥が深いです。
ブッシュの色が、少し赤みかかっています。
なんかいかにもよさげな感じします。
このあと、垂直ジグにて、圧入→ボーリング→ホーニングの流れで一気にいきます。
無事完成です。シャフトと、ブッシュのクリアランスを0.03mmに仕上げました。
ダミーで製作したシャフトと同じ外径の丸棒で嵌め合いの確認後、ショップ様に行き実際に取り付けて確認し、納品です。
位置決めピン、ギヤシャフトの芯、等で、若干シブい感じはありましたが。っといっても、クリアランス0.03mmだし。
きっちり正確にやるには、ケースごと預かって、芯だしボーリングが一番ですね。まあ、お客さんによって予算等の都合もあるので、何をどのくらいやるかは変わってきますね。
ブッシュ内径もホーニングしてあります。元々、見えない作業が多いエンジン修理ですが、ブログに載せる事によりちゃんとやってあるのか確認ができますね。このような作業は、なるべく細かくアップしてどうやって修理、加工されているか、お客様に伝わればと思っています。