Z1000MKⅡ シリンダーライナー入れ替え3

作業報告にいく前にお知らせです。現在工場にある加工依頼のエンジンに限り年内仕上げ納品は可能ですが、これから依頼されるエンジン修理加工に関しては、年内仕上げで上げる事が難しい状況にありますので、ご了承お願い致します。 急いでいるので。は、お断りさせて頂いていますが、精度よくやって。は、喜んでやらさせて頂きます。

では、z1000MK2のシリンダーライナーの続きを紹介します。
ライナー入れ替えといっても色々な加工方法がありますが、今回は、お客様と相談の上で、通常のライナー入れ替えとは違う方法で加工させて頂きました。通常は、ライナーの外径に合わせシリンダーをボーリングし、焼き嵌めしますが、今回は、予算の都合により、ケースボーリングなし、シリンダー内径ボーリングなし、で、ライナーをシリンダーの内径に合わせるように加工していきます。

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簡単に思えますが、外径、内径と同芯でできているライナーを加工するのは、1から作るより大変です。よっぽど、シリンダーをボーリングして拡大するほうが作業内容的には、楽ですし、稼げます(笑)

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ライナーは、鋳物のため寸法だすのも旋盤工の腕の見せ所。
左が加工したもので、右が加工する前のライナーです。
4mmほど外径を削って、シリンダーの内径プラス締め代0.05mmで仕上げてあります。

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4発ともライナーを削ったら、焼き嵌めしてレッドチェック。
締め代0.05mmつけて焼き嵌めしているので絶対的にオイルが回ることはないのですが、いちお、確認のため、目で確認できるレッドチェックで、しつこく疑ってかかります。

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二日おいて現象剤を吹き付けてみます。
ライナーに締め代がない場合、上面から吹き付けた液が下に下がって赤く浮かびあがってきます。
もちろん、今回は、漏れなしです。まぁ、当然ですが、確認ね。

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あとは、面研と、ピストンに合わせボーリングで完成です。
もうちょっとです。

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