L20改2.6L 山梨

 

L20改の注文が入りましたので作業を紹介します。相変わらずL20改は人気ですね。今回はエンジン単体での販売ですがフルチューンの製作依頼です。フルチューンでも3L、3.1Lに比べると半値程度で製作出来るのが魅力です。

使用するピストンは海外から取り寄せた83mmにリセスを追加工。コンロッドのベースはL28。マシニングでフル機械軽量加工したものを使用します。

 

 

重量誤差は3gなのでほぼ削りだけで重量合わせが完了します。すごいでしょ?

 

 

ピストンは純正タイプなので圧入式。ブロック上面からピストンが0.3mm飛び出ますがガスケット厚とリセス切っているので関係ねーっす。

 

 

クランクシャフトはL28を曲がり修正+ラッピングして使用します。
画像はメタルクリアランスとエンドプレイの計測をした時に撮ったものです。

 

 

P3040なので紛れもなくL28です。

 

 

ブロック上面はフロントカバーと合わせて修正面研済み。
注文が入る前にベースエンジンの水穴錆取り、ブラスト+塗装をしているので加工作業取り掛かりがスムーズです。
加工作業が終われば全てのネジ穴をタップでさらい新品の水穴プラグを打ち込んでブロックは完成。

 

 

チューニングですがオーバーホールも兼ねているのでバルブガイドは先に抜き取りポート研磨。ノーマル31φからL28ノーマルポート径36φまで拡大。ガイドボス付近34φに絞って#320仕上げ。粉吹きが酷かったマニ取付面は1発引いておきます。

 

 

バルブガイド新規打ち替え、バルブシートカットセット長合わせ、バルブリフェース、下面修正面研が完了。ポート径36φはやっぱ迫力ありますねぇ。

 

 

通常はここまでやりませんが休日に時間が余ったので吸気側のみシートリング下のポート内径も仕上げました。ノーマルだと肉付きがいいので暇潰しには最高です。このヘッドはL20の中でも1番燃焼室の容積が少ないキャブポートのヘッドです。結構ベースエンジン持っていますけど中々無いんですよ。このタイプ。ウチに来るお客さんが一瞬アルゴンヘッドと間違えてますから(笑)