東北から春の便り?
新潟のショップ様からの依頼です。以前ショベルの修理依頼でかなり納期が遅くなってしまいましたので今回は優先して作業を進めさせて頂きました。
ショベルの修理依頼、問い合わせが多いため今回ヘッド修理加工の流れをざっとではありますがアップします。
ショップ様のほうでガイドは抜かれてきていましたので、ガイド穴の芯円、円直をしっかりと計測していきます。
とにもかくにもショベルのヘッドを修理する場合一番気をつけることがガイドを抜くという作業です。
カーボンが付いたまま抜けばガイド穴の修正が必要になり、穴の倒れがでればシートカットの量が多くなり、必然的にバルブの突き出し量も増えてシートリング入れ替えが必要になったりと色々とからんでくるため慎重にガイドを抜かないとエライ目に合います。
縦キズが入ったまま新たにガイドを入れ替えてもその縦キズからオイルが下がってくるため、しっかりと芯円に修正していきます。
支給品のバルブガイドですが、そのままではバルブに入りませんのでバルブステム径に合わせ内径を拡大したのち先ほど修正したガイド穴の寸法に合わせバルブガイドの外径を加工します。
インテーク、エキゾーストで0.01mmほどステム径が違うためバルブガイド内径も二種類のリーマを使用しています。
バルブガイド焼き嵌め後は恒例のレッドチェックです。
レッドチェック後何事もなければシートカットに移ります。
画像でははやいですがレッドチェックで一日置いています。
きちんときれいにガイドが抜けると芯もずれず、当たり面をさらさらとシートカットができます。
加工に余裕があると悪い癖でIN、EXでシートカットの形状を変えたりして楽しんでいます(笑)
この角度だとわかりずらいですがインテークはテーパーのR仕様です。
シートカットで終わりかと思われますが、ガイド穴のホーニングをして加工のほうは終わりです。
ざっと書きましたが、ほんと書ききれないくらい気を使って加工修理しています。
自分の中で5万、いや7万キロは開けずに調子よく走って欲しいなと。
ステムシールはMANLEY製。
叩いていれるではなく手でヌルっと入れていきます。
多少きついですがステムシールを傷めないためです。
シリンダーはボーリングなしの下面研磨のみです。
ここの研磨は重要ですからね。
うん。ばっちりです。
ありがとうございました。