業者様からショベルヘッドの依頼です。
白煙を吹いていた車両のため、ヘッド、シリンダー共に手を入れてリフレッシュ。
まずはシリンダーのボーリングですが…。
ダミーヘッド(トルクプレート)を取りつけ一日じっくり歪ませてから加工に入ります。
ビックボア、ロングストロークのシリンダーは組み付けると必ず歪がでるため、組み付けたとき真円になるようボーリングするにはダミーヘッドをかませる必要があります。
シリンダーの内径を測定しています。
シリンダーにも個体差があり歪かたも様々なため、ボーリングする前にどのくらい歪んでいるかチェックです。
今回業者様のほうで用意してもらったピストンでいけそうなためこのまま加工に入ります。
ダミーヘッドも大事ですが、やっぱシリンダーのボーリングはクランクに対し垂直にボーリングする事が一番大事だと自分は考えています。
ショベルのボーリングの場合、シリンダー下面が出ていないのが多いためここもチェックしないといけないんですよ。
結構手間かけてやっています。
ホーニング中、荒仕上げの状態。
ホーニング代をたくさんとると真円が崩れていくため適正なホーニング代になるようボーリングする必要があります。
仕上げるとこんな感じ。ツルツルです。
おもしろいのがダミーヘッドを外すとみるみるうちに真円が崩れていくんですよ。
でもいいんです!組み付けると真円になりますから。なので、シリンダーにトルクをかけて組み付けたら最低一日はエンジンに火をいれるのを我慢しないといけないって事ですね。
うーん。自分は我慢できそうにないな(笑)