コンロッドフルフロー加工

先日、富士宮のU-CRANKさんへご挨拶しに伺いました。
U-CRANKさんといえば、オールドタイマーでW1の、クランク分解、組み立てで、取り上げられて有名ですよね。
雑誌にも掲載されているスペシャルなプレス機もみせて頂きました。ここでは、詳しく言えませんが、あれはすごいです。
もう、クランク専用のプレスジグですね。他にも、芯だししたクランクを偏芯検査機で見せて頂いたのですが、振れ0.02mmで上出来でしたが、代表の植澤さんは、もう少し追いこみたいと言っていました。ええ、名前の通りクランクにかなり力入っています。
知っている方なら、このクランクの振れ0.02mmというのはどのくらいすごいかわかりますよね?
そんなこんなでエンジンの話やらで長々とおじゃまさせて頂き、その数日後、さっそく加工の依頼を頂きました。
コンロッドのフルフロー加工なんですが、問題はこれ。

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この状態での加工です。コンロッド単体での加工は、今までやってきているのですが、この状態ははじめてです。
基本コンロッド単体での加工しか受け付けないのですが、今回は、大人の事情とのことで、加工精度や、その他いろいろお話したうえでやることにしました。ほんとは、U-CRANKさんで、ばらし、加工後、芯だしが一番精度がいいし、エンジンも長持ちして走っていても気持ちがいいとおもいますが。まあ、いろいろあります。

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問題の小端部です。
楕円になっています。
ブッシュは、なにもなければ圧入されているので動きませんが、手でするすると動きます。
コンロッドが動くとブッシュも動き結果摩耗して楕円になってしまっています。
これを芯円にしてからブッシュ圧入とゆう流れになるのですが、旋盤、フライスが使えずしばし眺めます。
リーマーで芯円は可能ですが、水平、直角が問題です。

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いろいろなとこを計測しながら考えます。
ハンドリーマーを正確に狙うには。

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悩んだ結果、ジグを製作してそれをガイドに、リーマー加工、ホーニングでいきたいと思います。

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こいつが今回の主役になります。材料がきしだいジグ製作にはいります。