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暑いです。
仕事が山のようにたまっております。業者様からの依頼がほとんどなので、納期がカツカツで御座います。
当初は、個人のお客様メインの予定でしたが、現在ほとんどの加工依頼が業者様のため、日々、時間におわれております。
個人のお客様も気軽にお問い合わせください。

作業にうつります。スロットル内径拡大の下準備です。バタフライを外そうとするが、ボルトが外れず、
ザグってとってみると。

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ボルトがつぶれているのわかりますか?
私がやったのではなく、メーカーが意図的にやっています。
回りとめというより、ボルトの隙間からはいる微量の空気の流出を防ぐためだと思われます。
メーカーのモノ作りは違いますね。

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スロットルを旋盤にてボーリングするためジグを製作しようとフライスの電源をいれたのですが、
どこか漏電していてブレーカーが落ちてしまい仕事にならずイライラ。
電気工事屋に電話すると、それは機械修理屋の仕事だと断られ、機械修理屋に電話すると、電気屋に頼めと、
言われるしまつ。結局、自分で不具合箇所を探しにかかります。

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テスターで導きました。
モーターがイッたと内心ビクビクしていましたが、どうやら切削油のポンプの取りだし口が怪しい。

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キリコがアースがわりになり、ショートしていました。
半日かかりで、フライスに這いつくばり油まみれになり散々です。
でも、モーターじゃなくてよかった。

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無事、ジグれました。

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そして、W1の最終仕上げ、ホーニングです。
完全養生で挑みます。

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この状態でのホーニングも初めてです。
しかも、フルフローのため、寸法がシビアです。
シリンダーゲージにて、何度も寸法確認しながらクリアランス0・01mmから0.02mmを狙います。

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いい感じに油たまりもできました。
リーマ加工のみだと、表面が荒いため初期摩耗が激しく、ピストンピンとのクリアランスが広がり、
がばがばになってしまいます。また油膜を保持しずらいため、焼きつきに繋がります。

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無事完成。
指先にほんの少し力を加えるだけでスルスルと動きます。
ガタもなく、渋くもなく、寸法も大事ですが、最終的に手の感覚で確認します。
ここも経験が命です。

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Uクランクの植澤さんが引き取りにきました。
今回、初の試みで加工したのですが、やはり、精度に問題あり。
加工していく中、いろいろとあるんですよ。
言い訳をするつもりはまったくないのですが、手と、機械では、加工レベルが違います。
条件も厳しかったのもありますが、できません。と、言うのは簡単です。
やってみなければわからないのが、モノ作りです。
今回は、植澤さんのところでばらし、後日、コンロッド単体で送って頂けるようです。

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リベンジいきますよ。
もちろん機械つかって、精度出します。
植澤さん、ブッシュはいったまま送って下さい。自分が抜きます。

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