以前ヘッドの修理をさせて頂いたTDM900のオーナー様から無事にエンジンに火が入ったとのご連絡がありました。
なめらかに回り、フィーリングも以前よりいいと、お礼の言葉も頂き一安心しました。
うん。よかったです。馴らしもそうですが、これからも大切に乗って頂ければと思います。
本日は、CBX400Fのボーリングです。去年の年末にどかどかと入ってきたCBX.
今当社にあるのはこれで最後になります。
シリンダーを覗いてみると、長期不動のあかし、リング跡がくっきりと残っています。
ここが段付きになっているとオイル溜りになり、シリンダー壁にまんべんなくオイルが潤滑できなくなりますので、やはりボーリングでシリンダーを滑らかに仕上げてあげる必要があります。
画像はボーリング後、仕上げのホーニングの作業です。
シリンダー下面を基準にボーリング、ホーニングと、下面からの作業は非常に手間ではありますが、クランクとの垂直が必要な所ですのでここで手を抜くことはできません。そんなのどこもやってるだろ?と聞こえてきそうですが、加工屋さんや、ショップさんの中には、上面からボーリングをしている所もあります。使用している機械が、上面からではないと加工できないような造りもあるためだと思いますが、基準はクランクなので、上面からではクランクに対し垂直がでないというのが私の考え方。
ナイスハッチです。クリアランスは、0.03mm~0.05mmとなっていましたので、リングの合口なんかみながら0.04mmで仕上げてあります。
そして気になって仕方がなかったシリンダー上面をさらりと最小面研し、完成です。
いい感じ。面の垂れなんかも修正されるので、オイルが滲むなんてのも改善されます。
これでCBXが最後となると、少し寂しい感じです。加工修理依頼お待ちしております。ありがとうございました。