2基預かっているCBXのエンジン腰下オーバーホール。Aの方。
クランクケース洗浄後に全てのネジ孔をタップでさらい準備完了。
先ずはクランクケース単体で仮組みしメインハウジングの内径を計測。
クランクシャフトメインベアリング(親)径+厚みの異なるメタルで狙うクリアランスを選定します。
画像は1回目のメタル選定でプラスチゲージで確認するところです。
クリアランスは0.04mm。
ボアゲージで計測しているのでまず外れませんが、プラスチゲージだと1箇所でしかクリアランスの確認できません。クランクケースメインハウジングの歪量が酷い場合、プラスチゲージだとマニュアル規定値に入っているが実際に組んでみるとクランクシャフトが手で回らない事がありますのでよく確認が必要です。
この後もう1度仮組みして指二本でクランクシャフトが回るまで何度もメタル合わせの調整を行います。
コンロッド側も同じ様にメタル合わせを行います。
子メタル側のクリアランスは0.03mm後半が個人的に好きなのですが、メタルサイズによって廃番があるので妥協せざる得ないのが歯痒いんですよ。まあお金かければクランクシャフトジャーナルを肉盛り研磨して嫌でも合わせる事は可能ですけどね。
オイルポンプも分解点検します。
程度のいい方はそのまま使えましたが、もう1基の方は3個1にして組み上げました。
トランスミッションの分解点検。
下町ロケットはトランスミッションの開発で華があるが、ウチは修理なので地味です。
とてもドラマにはなりませんね。笑
カウンターシャフトの非分解部分を含む全てのベアリングとスラストワッシャーを新品に交換。
ギヤシフトフォークシャフトの曲がり点検。シフターフォークとギヤシフトフォークシャフトのクリアランスを計測して組み上げます。シフトドラムの先端のベアリングも交換してますからご安心を。
オイルシール類は全て純正品で取れると思っていましたが、去年出たのが今年は出ないなんて事があったのでちょっと慌てましたが、規格品で寸法が同じ寸法のモノがあったので助かりました。
今回もそうなんですけどよく間違えて組まれているのが、ミッションメインシャフトの先端に付くニードルベアリングです。ちゃんと相マークがあるのでよく確認してから蓋しましょう。取るの大変だったんだから。
あ、当然だから書き忘れちゃいそうになったけどカムチェンとプライマリーチェンも新品です。
完成〜。
もう1基の方もほぼほぼ同じ内容ですがアップしますね。