またまたショベルのヘッドオーバーホールです。
もういい加減飽きたなんて口が裂けても言えません。(汗)
ショベルといえばオイル下がりです。今回の修理もステムシールが付くようにとの依頼です。
ポート内はブラストでカーボンを除去しました。
ハーレーの場合ヘッドを温めて燃焼室側からバルブガイドを打ち抜くためカーボンの噛み込みがその後の仕上がりに影響します。
ブラストで取りきれないバルブガイドに付着したカーボンはリューターで削り落としたりと結構手間です。
キレイに抜き取ればガイド穴を修正せずに済みますが、前修理時にガイド穴を傷めたままガイドを無理矢理入れられていたりするため侮れません。
今回は修正ナシです。
使用するバルブに合わせてバルブガイドの内径をリーマーで合わせ、バルブガイド穴に合わせてバルブガイド外径を加工し、使用するステムシールに合わせガイド頭を加工し焼き嵌め。もういっそのこと1から作った方が速いと思いながらもこっちの方が安く済むのが歯痒いです。
バルブ突き出し量は39.20mmを超えているためシートリングを抜き取りにかかります。
シートリング下穴は最小で芯円に拡大しました。
前期のショベルはガイド穴とシートリング下穴が若干偏心気味のヘッドがあるため今回のようにガイド穴、バルブガイド、シートリング下穴を同芯に加工してあげるとバシッと決まります。
シートリングも1個ずつ製作です。専用のシートリング材で耐熱、耐摩耗に強い材料を使用します。
常温では絶対入らない締め代を付けて焼き嵌めます。
このあとシートカットですが今日はこのへんで。
次回はシートリングとバルブの収まる位置に注目していて下さい。