HD アイアンショベル

 

スポーツタイプのショベル。手スポになっているカムカバーブッシュの入れ替えと製作作業。すごく意外かと思われるかもしれないけど、アイアンショベルのこの手の作業はウチでは初です。
あ、スポーツタイプはカムが4つあります。バルブに対してカムが1本という構造。

 

 

まあはじめての作業とは言っても普段ビッグツインで鍛えられていますから、どんな治具が必要でどんな加工ツールが必要かある程度把握できます。
先ずは、カムカバーブッシュ下孔の修正。ブッシュが手スポだっただけにブッシュ外径に対してかなり大きくなっていたので、製作しておいた治具にセットして下孔をボーリングして真円に修正しました。

 

 

ボーリングした下孔径に嵌め代+してブッシュを単品製作。
作るの結構面倒なので、出来れば1発で仕上げたい。ので、予めブッシュ内径は仕上げ寸法より1.0ミリ余裕もたせて小さくしています。後でブッシュ内径はケース側のカム孔と同芯で仕上げます。

 

 

同芯は問題ないとして同軸もとなるとね。大変よ。
エンドミルとリーマーを買い足して刃物外径寸法を研磨にて指定寸法に仕上げました。
リーマーだけだと如何しても下孔に沿っていきますので同軸は期待できませんね。 仮にケース側とカムカバー側の下孔が完璧に同軸なら少しはマシだと思うけど。

 

 

ブッシュをカムカバーに圧入すると内径はリーマーが抜けきらない止まりのような形状となるので先端食い付き部はカット。加工する為に加工に必要なツールを加工する。というもう訳のわからない事でもしないとこの手の加工は上手くいきません。

 

 

ブッシュ内径仕上げ作業。
クソ重たいです。この治具。作りましたよ。トホホ…。
クランクケースにカムカバーを取付けてクランクケース側を基準にカムブッシュ内径を先ほどのスペシャルツールで加工していきます。

 

 

やっとこ完成〜。

 

初モノってヤツは色々と準備が必要で結構な勢いで諭吉が飛んでいきます。笑
そう。モノを作るというのはお金がかかるのです。あ、時間もね。