今日は昨日のブログで書いた通り業者様から依頼のPANヘッド修理依頼です。
まずはPANヘッドではポピュラーなプラグホールのクラック。
一度修理されている形跡がありますが再度クラックが発生しています。
プラグホールからシートリングまで繋がっていますねー。
この場合、しっかりとクラックを修理するにはシートリングを一度抜いて溶接する必要があります。
早速シートリングを抜きにかかります。というか削り取っていきます。
地味にね。
続いてプラグを差し込む座面にクラックが2箇所。
PANのプラグホールは鉄の鋳込みになっているためこちらも鉄のネジ部を削りとる必要があります。
鉄とアルミは溶け込みませんからね。
プラグ座面を基準に機械にセットし、大きく削りとります。
削り取ったプラグホールを見てみると色が変わっている部分があると思いますが、PANヘッドはアルミ、鉄、アルミとサンドイッチのように鋳込まれています。
この構造がクラックの原因の元なんですね。プラグ座面のクラックも中の鉄まで繋がっていました。
鉄がいる時点でアルゴンで穴埋めは不可能なためこんなモンをこしらえて。
こうしておきます。
これなら溶かし込めるでしょ!
燃焼室とプラグ座面をアルゴンで盛っていきます。
シートリングを抜き取った部分のクラックはそのままポートへ。
ポートから覗いてみるとこんな感じです。
この部分がほんと弱いですよね。
シートリングを打ち込む際なにも考えずにガンガンやるとこうなります。
溶接の難易度はかなり高いです。
しっかりと溶け込ませ際すればあとは加工で何とでもなる部分ですが。
そう。今回の溶接は業者様で行うため一旦ヘッドだけ新潟に旅立ちます。
KENさん気合い入れて溶接頑張って下さい!