ジムニーLJ50 ボーリング

夕方暗くなるのが早くなりましたね。回りが民家に囲まれているせいか、機械を回すと音が気になり、いつ怒鳴られるかビビりながら加工しております。いちおまだ、クレームはもらっていませんが、気になります。
作業のほうは、だいぶ片付いてきて、今まであったらいいな的な刃物や、ジグなんかも、図面起こして、外注にて製作しています。

先日、納品しましたジムニーのボーリング加工の画像です。

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仕上げのホーニングです。
この模様みたいなのが、ホーニング目といいまして、この細かなキズが、油溜りになり、シリンダーの中をピストンが上下します。

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別アングルで。
加工前にサビがあったのもきれいに取りきれています。

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そして、問題のピストンとピストンリング。
今回使用するピストンですが、あまりよろしいものではないため、規定値のピストンクリアランスにボーリングすると、ピストンリングの合口のクリアランスが確保できず、しかたなしに、いつもより、5ミクロンほど、大きくボーリングし、業者様のほうで、リングの合口を削って頂くことにしました。

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きつきつです。
しかし、リングの合口が狭ければ狭いほど、圧縮漏れもなくいいのですが、ピストンリングも熱膨張するため、合口のクリアランスが、きつきつだとへしおれてしまいます。
その変もメーカーは、しっかりと考えているのですが、このピストンは…。

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ピストン自体にもミクロン単位で個体差があるため、ピストンに合わせ、一気筒ずつ加工致しました。
ありがとうございました。

そして、お待たせさせてしまっているW1のコンロッドですが、今週中には、発送できますのでもうしばらくお待ちください。

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デボネア 板金

だいぶ過ごしやすい気温になって作業もはかどります。
週末恒例のデボネア板金作業ですが、先週は、雨のため思った以上に作業が進まなかったため、
お盆に私がやりました作業をアップ致します。
がっつりと溶接で歪んだピラー部分をワッシャーにて引き出します。
画像はすでに、引き出し済みです。

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いい感じまでいきました。

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上からのアングル。
プレスラインを睨んで。

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逆側もがっつりイっています。

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見事キレイにでてきました。

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別アングルです。

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パテ。

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パテ。

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パテ。
だいぶなれました。
日曜日にT君が仕上げまで持っていく予定でしたが、雨なんでまで途中です。
そして、いろいろと考えていました、加工用の刃物などの製作を少しずつやっていきたいと思います。
とりあえず、今ある仕事をかたさなければいけないので、加工中の画像はへりますが、よろしくお願いします。

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ジムニーLJ50 ボーリング

ここ最近は、作業しやすい気温になりましたが、工場の扇風機はフル稼働です。
静岡市内の業者様からのボーリング依頼です。
相変わらず、業者様ばかりですね。
今回は、ジムニーです。赤く塗られたブロックってなんか妙に速そうに感じるのは、私だけでしょうか?
カッコイイです。

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シリンダー内です。縦キズが上から下までがっつりとついています。
オイル食いが、激しい車両はこのように、シリンダーが傷だらけになっています。ボーリング加工は、ボアアップに必要な加工ですが、
このように、シリンダースリーブが、摩耗して、オイル上がりの時にも必要な加工です。

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サビもでてきています。
加工に入る前にいろいろな箇所を計測していきます。

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今回使用するピストンは、純正の鋳造ピストンです。
鋳造と鍛造ピストンがあるのですが、それぞれ膨張率が違うため、ボーリングのクリアランスも変わります。
クリアランスを間違えれば、いくら芯円に加工しても意味がありません。

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頭に1.5と刻印されているのがわかりますか?
これは、ノーマルピストンの1.5mmオーバーサイズという意味です。
縦キズを消すのに、ワンサイズ上か、そのまた上か、迷いますよね。
迷ったらお問い合わせください。当社でシリンダーの状態を見て、的確なピストンサイズを選定いたします。

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クリアランス指定がないため、今回は、私の持っているデーターからクリアランスを決めます。
加工待ちの業者様、もうしばらくお待ちください。

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F6 シリンダーボーリング

ダミーヘッドから製作しましたF6です。
今回65πから68πにボアアップ致しました。ダミーは68.5πまで対応できるよう製作済みです。
たぶん68.5が限界かな?

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ホーニング目もキレイなクロスハッチで御座います。
もちろんクリアランスは、業者様の指定値どうりに仕上げてあります。
気合いの入ったチューニングエンジンらしいので組み上がりが楽しみです。
D様、68.5まで可能ですので、もう一機、攻めのエンジンお待ちしております。
ありがとうございました。

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看板製作

お盆真っ只中に、以前、整備させて頂いたCB250のオーナーと、私の後輩が、立ち寄ってくれました。 話す内容と言えば、やはり、バイク、車の話し。
こういう時間の過ごしかたもいいですよね。

前々から、看板をつけたいと思っていましたが、なかなかやれる時間がとれず、今に至るのですが、お盆休みで、工具屋さん、材料屋さんが休みのため、製作に踏み切りました。
鉄板から切り出します。
サンダーの画像はお約束です。

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火の粉に注目しがちですが、Rの作りに注目。
こんなどきついRは、プラズマなら、ブシュッーと、サクサクいくのですが、当社にはないため、ドリルドにて整形してます。

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こんな感じに切り出しました。
ミニカー好きならピンとくるかも。

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ここからは、ピンストのお仕事です。
私は、見守っているだけです。

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ピンストライパーの卵に書いてもらいました。
ふちのラインが入ると、全体的にしまりますね。

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こった看板より、B級っぽい感じが気に入りました。
シンプルで、内燃機屋と言われなければわからない感じもいいね。
だいぶ腕があがってきたみたいで、筆つかいがプロっぽかったです。

うん。カッコいいです。

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週末恒例

お盆期間に進めておきたいデボネア。
T君が、休みにも関わらず手伝いにきてくれました。
フェンダーとドアにサフェを入れていきます。

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アシ付け、養生なんかも以外に時間がかかり、二人作業でやるには、一日でやれる範囲がかぎられてしまいます。
それでも、ひたすら暑い中もくもくと作業をこなします。

限られた場所、時間、工具、それにかかる費用、等、言い出せばきりがありませんが、なければないなりにやらなければいけません。
当社は、ボディーショップではないので。

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手間暇かけた分、サフェですが、キレイです。
もちろんT君の腕のおかげですが。

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後半は、コンプレッサーの調子が悪くて、だましだまし、吹いていました。
真っ暗な状態でT君は、ペンライトとガン両手に吹いていました。
すごいわ。

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F6 ダミーヘッド製作

夜な夜なマシニング加工です。
プログラムを手打ちで即効で打ち込んで加工に入ります。
機械につきっきりになれるため、汎用的な使い方でプログラムを打つ時間を短縮します。
教えてる子には、とても言えません。なんせ、シャカ率半端ないんで。
厚さ80の深穴をエンドミルでぐりぐり加工します。

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ラスト一個。
シャカったらしゃれにならん。が、攻めのプログラム。

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完成です。ザグリは、後で。
プログラム打ち込みから、段取り、加工、までで、三時間。
よくやりました。

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ヘッドボルト用にザグリ加工しました。
当社でのボーリング仕様のためです。

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完成。
当社でのボーリング加工に必要な平行度も0.01mm以内で加工してあります。
ダミーヘッドについては、別の記事に書いてありますのでここでは省略します。
名前の通り、シリンダーヘッドと同じ厚みにしなければ適正な歪みがでないためこのような光景になります。
しかし、すごいな。

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いい感じです。うまくいくと画像も多くなります。

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このあと、ダミーヘッドをボーリングマシンにて芯円切削して、ボーリング加工にはいります。
ボーリングは、一発勝負のため、気合い入れていきたいと思います。

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プラグ穴修理

連日の猛暑で工場がチンチンです。
そんな中、業者様からプラグ穴の修理の依頼です。
大概、自分でやろうとして下穴がグズグズの状態で持ち込まれるケースが多いですが、今回は優秀でした。

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いきなり完成画像です。

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ヘリサートの下穴用のタップを立てました。
プラグ穴に対して垂直に加工していますので、ネジ山の偏りもありません。

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ヘリサートをこれまた垂直に入れ加工のほうは終了です。
簡単に見えますが、ちゃんと、角度出ししてから加工しないと穴が曲がってそこから漏れます。

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プラグに規定トルクをかけて漏れチェックします。
当社では、ボルト穴やガイド入れ替え時は必ず漏れチェックしてからお渡ししています。
大丈夫だとおもいますが、今回もチェックします。

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通称レッドチェックです。
この後、半日ほど寝かして、現像液で確認します。
漏れていれば、赤く滲んできます。
プラグ穴にヘリサートはダメだという意見もありますが、ご指定なければ当社では、ヘリサートにて精密に加工致します。
金額も2000円~です。
漏れチェックもOKでしたので、引き取りをお願いしました。
ありがとうございました。

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そして、こんなスケッチを描いて。

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F6用のダミーヘッドの材料がきました。
アルミの無垢の塊です。
これだけで諭吉が飛んでいきます。

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そして、夜な夜なマシニングで加工します。
続く。

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w1専用 コンロッドジグ

w1のコンロッド用ジグを製作しました。
まずは、平面削って平行出し。

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大端部と小端部の芯間の距離のデーターを頂いているので、両端部の真芯にタップを立てます。
平行にセットするため、逃げをとり完成。ここの寸法は、直角度が左右される部分なので,マイクロで出した寸法分、逃がします。
上の平面と段差の部分の平行度と、直角度をダイヤルにて確認します。どちらも、0,01mm以内に収めます。
ここかなりうるさいとこです。シビアですよ。

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旋盤でコマをつくります。
大端部の内径に合わせてキツキツにつくります。

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こんな感じで。

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このように入ります。
これで、大端部とコマが直角になります。
がばがばだと、まったく意味がないので精密に加工していきます。

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小端部も内径にあわせて、旋盤にて製作します。

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こんな感じで切りだして。

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このようにセットします。
この状態で、両端部の芯をひろえば、小端部の加工、大端部の加工ともにできます。
さらに、ボーリング以外にもこのジグは活躍できるようになっているのですが、それはまたアップ致します。

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ジグは加工のしやすさ、精度、センスで成り立ちます。

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F6のボーリング加工もまだまだ先になりそうですが、とりあえずセットしてみました。
フライスかボーリングマシンか、ブロックの状態で決めたいと思います。

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お盆前に。

お盆休みが近づいてきました。当社は、お盆期間中も稼働しておりますので、工場見学されたい業者様、個人のお客様、ご連絡頂ければ対応致します。内燃機加工屋=敷居が高いと思われがちですが、当社は、ボルト一本から請け負う小さい町工場ですので気軽にご連絡頂けたらと思います。
それでは、週末恒例デボネアの板金いってみます。
T君が来る前に下準備していきます。フロントフードのウォッシャーノズルを埋めていきます。
ハンダを使用して歪みを極力ださないよう埋めていきます。
鉄板の地を出さなければいけないのですが、削っても、削っても、パテ。
結局1cmくらいパテ盛りされていました。古い車はこんなものと言いますが、一体この車になにがあったのか考えてしまいます。

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ハンダを盛って削りました。今回使用している棒は、鉛70%の棒を使用しています。
粘りがあるし、鉄板との相性がよく、なおかつ、溶接時におこる歪みも少ないです。
ただし、フラックスによって酸化がはじまるのですぐにサビ処理しなければいけないのが難点です。

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パテの部分には、ハンダは盛れないので、面出しは、パテを盛っていきます。

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いい感じです。

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きになったところのサビを削っていくと、まあ、こうなるのが旧車です。
サビ処理してから埋めていきます。

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T君が来たんで、フードのみサフェ入れしていきます。

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アシ付けしていきます。
地味ですが、塗装は、ここが肝心です。と、T君が言っています。

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青空ブースにて、T君が腕をふるいます。
私は、取り外しがえげつないバンパーと格闘しながら、見守っています。

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遅くまでありがとう。
では、T君の腕前をどうぞ。

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サフェでこの仕上がりは、もう気持ちがいいです。
キレイです。テンションあがりますよ。
本塗りが楽しみですが、まだまだ処理する箇所があるため、コツコツと進めていきます。
しかしね、T君、昼間みると、イヤラシイ色なんで、も少し色かえようかと思います。

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